作業者の多能工化で単純作業のイメージ脱却

物流現場作業者育成に待った無し!

物流現場の作業と言えば、
毎日、同じ作業の繰り返しによる単純作業と言う
イメージを持っている方が多いと思います。

なので、
誰でも出来る、単純作業というフレーズで、
多くの求人が出されています。

これは、正しくもあり、間違いでもあります。

一般的に求人で募集されている仕事の内容としては、
「出荷の商品を伝票通りに集めるピッキング」、
「集めた荷物を箱などに入れる梱包」、
「荷物を行先毎に分ける仕分け」、
「入荷してきた商品を指定の棚へ入れる棚入れ」
の4つの場合が多いです。

しかも、これらの作業を固定で行うので、
毎日、同じ作業の繰り返しになりますので、
単純作業、誰にでも出来る
作業と言われる所以ではないかと思います。

では、物流の作業は、本当にこれだけなのでしょうか?

上の書いた4つは、物流作業のほんの一部です。

物流の作業を大きく6つに分けると
「保管」、「荷役」、「流通加工」、「梱包/包装」、
「運搬/輸送」、「情報管理」に分ける事が出来ます。

この6つの内、
パートやアルバイトの方々が行う作業としては、
「荷役・梱包/包装」がほとんどです。

また、「情報管理」に関して、
若干、現場作業よりも事務作業が多く含まれるので、
今回は除外をします。

とは言え、現場作業者としては、
「保管」、「荷役」、「流通加工」、「梱包/包装」、
「運搬/輸送」を経験する事で、物流現場の作業の
全体の流れを俯瞰して見る事が出来、
点ではなく、線で作業の段取りを考える事が出来ます。

作業の流れを線で繋げて、段取りを考える事が出来ると、
イレギュラーな事が起こっても、
優先順位を瞬時に付けて、対応する事が出来ます。

何故なら、全体の流れを把握しているので、
タスクの組み換えが簡単に出来るからです。

例えば、昔、私が働いていた倉庫内の一日の
午後からのタスク表は下記の通りになります。

一部のトラック積み込みが無くなれば、下記の様になります。

当日、出荷が無くなれば下記の様になります。

一番上のタスク表が、基本的なものです。

そして、状況に応じて、変更をしていきます。

このタスクは、すごく単純化していますので、
分かりやすいかもしれませんが、
実際に作業を行いながらする場合は、
時間を気にしながら、指示など行う必要があります。

ただし、把握しているだけでは意味がありません。

実際に作業をする必要がありますので、
作業できる知識、スキル、経験が必要となってきます。

そこで求められるのが作業者の多能工化です。

3つの作業を行う事が出来れば、
十分だと言われていますが、人手不足の作業現場においては、
「保管」、「荷役」、「流通加工」、「梱包/包装」、
「運搬/輸送」をすべて出来る事が求められますし、
出来ないと作業が滞る場合があります。

私の場合、基本的に倉庫内でフォークリフトに乗って
作業を行っていましたが、場合によっては、
2トントラックで配達に行っていました。

どうでしょうか?

これでも、倉庫作業は、
誰にでも出来る単純作業と言えるでしょうか?

誰でも出来る単純作業と言うイメージを植え付けているのは、
誰でもない物流会社・運送会社ではないかと思います。

これも、人件費を低く抑える為に
一部の単純な作業を行ってもらう対策ではないかと思います。

本来であれば、「保管」、「荷役」、「流通加工」、
「梱包/包装」、「運搬/輸送」の
すべての作業に精通してもらうべきなのです。

そうする事で、
誰にでも出来る単純作業と言うイメージを
払拭する事が出来るのです。

その為にも、パートやアルバイトではなく、
正社員の作業者を採用する必要があります。

しかも、若い人を。

もちろん、
年配の方でも問題はないのですが、覚える事が多いだけでなく、
体力的もハードにある場合があったり、
思考の柔軟性が求められるので、若い人が理想とも言えます。

物流業界は、若い人から不人気業界なので、
そう簡単には、若い人の採用は出来ないかもしれません。

であれば、既存の作業者で、
20代、30代の前半の作業者をピックアップしたり、
希望者を募り、多能工作業者の育成するのも方法の一つです。

とは言え、作業内容が増えるので、
それなりに給料を上げる必要があります。

この場合、
多能工手当なんて言うもの付けるのではなく、
基本給を上げるべきです。

一部の作業しか経験していないと、
どうしても視野が狭く、選択肢も限られてしまいます。

それに比べて、
一部の作業者を多能工化できれば、作業の幅が広がるので、
現場全体を通しての改善対策の提案をしてもらう事も可能でしょう。

会社にとっては、
作業の効率アップや改善提案を出してもらう事で利益向上に繋がります。

また、多能工の作業者にとっては、
作業の幅が広がるだけでなく、知識・スキル・経験が増します。

そうなると、仕事の幅が広がり、
もっと待遇の良い会社へ転職と言う選択肢が生まれます。

そうしない為にも、
会社側が給料アップや待遇改善を行う必要があります。

作業者(従業員)は、
会社の言いなりになる駒ではなく、
一人の人間であり、自分の人生を選択し、歩む権利があります。

なので、会社と作業者(従業員)は、
Win・Winの関係を築かなくては、
どちらかに不満やストレスが溜まります。

今までの物流の現場作業者は、
会社の指示通り、会社の指示は絶対という風潮がありました。

転職をするのが一般的になった今の時代、
その風潮は確実に変わってきています。

なので、会社側が、従業員に対して、
給料以外に何を提供できるか、問われているのです。

特に若い人たちに対しては、働きやすさは、当然の事として、
仕事に対しての「やりがい」をいかに提供できるか、
そこが一番求められているのが、今の時代ではないかと思います。

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