物流業界のPR方法の方向性
物流業界は、慢性的な人手不足の上に不人気業界。
最近では、
物流の仕事を色々と紹介しているPR動画も増えてきました。
では、そのPR動画で、
物流業界のイメージは変わったかと言えば、
ほとんど変わっていない。
学生に関して言えば、
業界志望度・業界非志望度にも入らない
無関心の割合いが80パーセントを越えています。
この結果から、
物流に業務内容や倉庫などの労働環境の良さを
アピールしても優秀な若い人材は、
入ってこないのではないかと思うのです。
何故なら、
若い人は、そんな事を知りたい訳ではないと思うのです。
自分の働きたい業界であれば、自分から色々と調べるはずです。
それでなくても、物流業界は、
長年の低賃金、長時間労働、重労働と言うイメージに加えて
最近は宅配便のイメージが強く、
メディアによって、あまり良い印象を与えていません。
なので、重要なのは、物流業界で働く事で、
何を得られて、自分にどんなプラスになるか、
将来の人生・生活にどの様な影響を与えてくれるかだと思うのです。
物質的なものを求める時代から、
精神的なものを求める時代に入っているのが今の時代。
最近は、あまり言われなくなりましたが、
一時期言われた風の時代とも言えます。
今までは物流業界のような
労働集約型の働き方が中心だった土の時代でした。
いわゆる、目に見えるモノに価値を置く時代から、
風の時代と言われる
目に見えないモノに価値を置く時代へと
確実に移り変わっているのではないのでしょうか。
今はモノが溢れ、100均などで一定レベルの物は、
安く手に入る時代だからこそ、働く事で得るものには、
目に見えないものを求めるのではないかと思うのです。
ただ、働く事で得られるものとして、
目に見えないものをどの様に伝えるか分からない結果、
業務内容や環境アピールになってしまっている気がします。
その様になっている要因として、
宣伝・広報担当者が、現場の人達に対しての
質問内容ではないかと思ったりします。
物流の仕事を紹介したいと言う趣旨のPR内容であれば、
自然と業務内容や労働環境の記事になると思います。
逆に物流の仕事をする上での
やり甲斐や面白さを
PRする為の記事を書く為の質問をすれば
違った答えをもらえると思います。
とは言え、物流で言えば、
ソーシャルワーカーとしてのやり甲斐とか、
お客様の笑顔が見えると言う答えが返ってきそうですが、
それは、あくまでも第三者に対しての事だと思うのです。
そうではなく、仕事を行う事で、
何を学び、どう変わる事が出来たか
と言う趣旨のPR内容だと、
若い人にも少しは響くのかなと思います。
昔から物流は、単純作業、面白味のない仕事
と言うイメージが強すぎるので、
そこを変える現場の声が必要なのではないかと思います。
ただ、現場の人が、皆がみんな、
答えられるとは思えないので、
質問する相手は厳選する必要はあるとは思いますが。
人間が行う作業だからこそ、
一人ひとり、色々なやり甲斐や面白味を感じているはずです。
なので、外部の人々やこれから入ってこようと言う人々に
現場の声として、やり甲斐や面白味を文章として
アピール出来れば、物流と言う仕事のイメージが変わると思うのです。
長年、縁の下の力持ちと言う立場で仕事を行い、
昼・夜となく働き、モノを運ぶという
一見地味な作業を行ってきた物流の仕事だからこそ、
視点を変え、時代に合ったアピールポイントを考えるのが
課題ではないかと思ったりします。