現状に対する危機感の捉え方の違い

現状に対する危機感の捉え方の違い

倉庫現場において、
出荷ミス、在庫違い、商品破損などが頻発すると
荷主や顧客からの信頼を失う事なり、
危機感を感じる事でしょう。

そこで問題になってくるのが、
その状況に対する危機感の捉え方の違いです。

経営者や管理職の人が感じている危機感と
現場作業者が感じている危機感に差異があると、
現状を変えようと言う熱量も変わってきます。

逆の場合も然りです。

経営者や管理職の人が危機感を感じていなくても、
現場の作業者が危機感を感じる事があるのです。

以前、働いた負債52億円を抱えて
倒産した包装資材の製造メーカーの倉庫での事です。

そのメーカーでは、
自社倉庫の他に貸し倉庫に業務委託もしていました。

製造していた包装で有名なところで言えば、
浜乙女やベントマン、SKEⅡなどがありました。

社長も二代目になり、
経営も安定しているかの様に見えましたが、
倉庫現場から見ると、在庫が貯まる一方の自転車操業だったのです。

実際、運転資金は、銀行から借り入れで賄っていたようです。

なので、倒産する5年ほど前には、
ボーナスを一律5万円カットなども行っていました。

私自身、
倉庫の在庫の現状や預かり在庫数の多さには、
危機感を感じていました。

ところが、社長は、
ほとんど現場には来ず、数字で在庫を見ていました。

まさに、そこに落とし穴があったのです。

営業は、毎月のノルマをこなす為に
預かり在庫を増やしていったのです。

預かり在庫は、本来の在庫にはカウントされません。

何故なら、売り上げとして計上しているからです。

ただし、お客様の所には、
納品せず、無料で自社倉庫で保管管理しているのです。

そういう現状を目の当たりにしていると、
社長よりも危機感を危機感を感じます。

私が、その会社を辞めたのは、
そのボーナスのカットをされたすぐ後だったので、
倒産時の倉庫現場の状況は分かりませんが、
かなり在庫が膨れていた事は想像できます。

こう言う現場を経験していると、
倉庫内の在庫の状況に対して、かなりシビアになります。

とくに半年以上保管している在庫に関しては気になります。

なので、経営者や管理職と
危機感に近い感覚を持っていると思います。

場合によっては、
経営者や管理職より私の方が
危機感を感じている場合もあるかもしれません。

ただ、普通の作業者は、
そこまで危機感を感じないのが現状です。

何故なら、毎日、仕事があるからです。

そして、
仕事が減っても給料やボーナスがきちんと貰えるからです。

また、出荷数の低下や誤出荷数、
在庫違いなど数値を見せたところで、
現場の作業者は、他人事と捉えがちです。

その理由として、
自分達には何でも出来ないと、
初めから決めつけているのです。

もちろん、出荷数の低下は、
現場作業者では、どうする事も出来ない部分ですが、
誤出荷数や在庫違いに関しては、現場で対応するべき事柄です。

ところが、毎日の仕事を行う中で、
ついつい忘れていくのです。

危機感を感じていれば、
どんなに仕事が忙しくても、
隙間時間を使って改善などを行うはずです。

私自身、どうしても仕事が回らないと感じれば、
昼の休憩を無くしてで作業を行っていました。

経営者や管理職が感じている
危機感をどれぐらい共有できるかは、
現場のリーダーの問題でもあります。

現場のリーダーが、目の前の仕事だけ気を取られ、
現状の危機感に鈍感になってしまっては、何も物事が進みません。

リーダー以外の作業者が危機感を感じ、
何か対策を行おうとしても、
リーダーの指示一つでそれが出来なくなります。

少なくとも経営者や管理職と
現場リーダーの危機感に対する捉え方を統一しておく必要があります。

そこで問題になってくるのが、
現場リーダーの視座の低さです。

人財教育がまともに出来てない倉庫現場では、
どうしても現場リーダーも一般作業者と同じ視点に立ち、
目の前の仕事に右往左往しています。

本来であれば、現場リーダーは、中長期的視野で、
現場をコントロールし、効率良く、無駄なく作業者を使う必要があります。

皆さんの現場リーダーの視座は、
経営者レベルですか?
それとも、一般作業者レベルですか?

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