部下が上司に対してダメ上司と言うレッテルを貼ってしまう原因

部下が上司に対して
ダメ上司と言うレッテルを貼ってしまう原因

部下からダメ上司と思われているが、
なぜ会社から評価されるのか?

それは、会社の評価ポイントが、
その上司にぴったりと合っているから。

なので、
部下からはダメ上司と思われても、
会社からは評価をされます。

もちろん、
会社の評価ポイントが、
正しければそれは全く問題ないと思います。

もし、
会社の評価が期待値を込めての評価だったら?
部下の評価ポイントと違っていたら?
部下が求めているものと違っていたら?
どうでしょうか?

そのギャップにより、
部下からダメ上司というレッテルを
貼られてしまう可能性もあります。

私の経験でこんな事がありました。

当時、私が働いていた
倉庫課の課長が定年で嘱託にかわる事になり、
その代わりとして、製造管理から課長が
異動してきました。

今、私が思うに会社側としては、
製造管理を長年行っていた経験を評価して、
商品管理も出来るだろうと言う事で、
倉庫課の課長への異動だったのではないかと思います。

ところが、新しい課長は、倉庫現場は未経験、
フォークリフトの扱いも慣れていないので、
結果的に私が現場の段取りと指示を行う事となりました。

もちろん、商品管理・倉庫管理だけであれば、
その課長の経験を活かすことが出来たと思います。

ところが、
仕事の8割は荷受け・出荷作業という体を使って、
行動をするものです。

事務所で、椅子に座って、
頭を使って、
悠長に製造計画を考えるものではありません。

毎日、時間に追われ、臨機応変に対応して、
行動する事が求められていました。

なので、商品管理・倉庫管理の経験を
活かす事が出来なかったのです。

毎日、時間に追われる仕事だったので、
私も、親切に教える時間はありませんでしたので、
その課長は苦労をしていました。

これは、その課長の能力が低いのではなく、
会社側が倉庫現場において、
評価するポイントを
間違えてしまったのではないかと思います。

倉庫現場において、評価するポイントは、
状況に応じて、
臨機応変に対応出来る事や行動力の高さ。

新しい課長は、その部分が欠けていました。

当時の私は、20代という事もあり、
その課長に対してダメな上司というレッテルを
貼ってしまいました。

今思えば、ちょっと可愛そうだったかもしれません。

また、スポーツ選手で、名プレイヤーが
必ずしも名監督にはならないという事も言われます。

なぜなら、
好成績を残すためのスキルは高くても、
選手を育成、成長させる為のマネージメントが
高いとは限らないからです。

言い換えると、営業成績が良くても、
部下の指導育成が上手いとは限りません。

また、上司になることで、
求められる成果や結果、権限や責任が増えます。

その為、広い視野を持って、他部署も巻き込んで、
できるだけ多くの選択肢を考える必要があります。

ただし、その広い視野を持てる事を前提に
昇進させてしまったら、どうなるでしょうか?

昇進させた人物が、
どう考え、どう判断し、どう行動するか、
実際に昇進させないとわからないものです。

立場が人を作るとも言われていますので、
期待通りの人材になる可能性もありますし、
ならない可能性もあります。

期待通りの人材にならず、自分の部署しか、
視野に入っていなかった上司の下に、
他部署を巻き込んで
生産性を上げる事を考える事ができる部下がいたら、
どうなるでしょうか?

そして、部下としては、
他部署を巻き込んで生産性を上げたいと考えても、
上司から否定をされてしまう可能性があります。

そのため、 部下にとっては、
ダメな上司と言う思い込みが
生まれてしまう可能性があります。

ただし、その上司に部下の意見を受け入れ、
考察する器があれば、
部下との関係が改善され、
部下のやる気を高め、
生産性を高められる可能性もあります。

これは、会社側も評価の思惑とは違いますが、
結果的に組織の活性化に繋がります。

そのようなことから、
上司へ昇進させる人材の評価ポイントは、
いかに広い視野を持てるか、
一緒に働く仲間をどう捉えるかといった人間性や
与えられた仕事に対する
自分の役割り・立場を理解し、
考え、判断し、行動する事が求められます。

そして、部下が上司を評価するポイントと
会社が上司を評価するポイントの共有化をしない限り、
部下の評価ポイントで上司を評価して、
ダメ上司というレッテルを
貼ってしまう可能性は無くなる事はありません。


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