なぜ、フォークリフト事故は無くならないのか?

フォークリフトの事故を無くす為には、
もしかしたら事故を起こすかも
と言う意識を常に持つ事なのです。

物流現場において、フォークリフトは、必要なものです。

もちろん、必要ない小さな倉庫もありますが、
それなりの荷量、大きさ、重さのある商品を扱う倉庫であれば、
リーチ型、カウンター型と言った
フォークリフトは使われているはずです。

また、商品を載せたパレットをラックに
格納する際にもフォークリフトは活用されます。

フォークリフトは、一見、操作が難しそうですが、
慣れれば誰でも簡単にある程度の運転は出来るようになります。

フォークリフトを運転する為には、
講習・実技・筆記試験を受けて合格する必要がありますが、
合格率8割以上と簡単に合格はできます。

その為、フォークリフトの危険性を十分に
理解できていない可能性があります。

倉庫の現場でも、
フォークリフトの危険性は、十分に認識をしています。

ただ、フォークリフトのルールは、会社ごとに違ったりします。

1年に1回、
社内で簡単なフォークリフトのルールに関する
講習・小テストを行い、合格をした人に対して、
フォークリフトの運転証を与えます。

その運転証がないと、
その会社では、フォークリフトを運転する事が出来ません。

逆にフォークリフトのルールは、
一応、決まってはいても、形骸化してしまっている会社もあります。

ただ、どちらの場合でも、事故が起こる時は起こるのです。

何故かと言えば、車と同じでタイミングが悪かったとか、
慣れからくる油断や不注意と言うものがあります。

フォークリフトのタイヤで足の指を踏まれたら、
骨にヒビが入ったり、運が悪ければ骨が折れたりします。

そして、ニュースになるようなフォークリフトの事故の場合、
明らかに慣れによる油断・不注意からくるものです。

こうなってしまっては、
ルール・規則をいくら厳しくしても意味がありません。

これは、車と同じです。

一つ違う事と言えば、
倉庫は、閉鎖空間であり、フォークリフトで作業をする周りには、
人(作業者)が居る可能性が高いと言う事です。

しかも、まったく知らない人達ではなく、
知っている人がほとんどです。

その為、気の緩みが起こり、
話しながら作業を行なってしまう可能性もあります。

とくにアットホームな緩い倉庫現場であればあるほど、
緊張感が薄れてしまいます。

これは、フォークリフトマンだけでなく、現場作業者も同じです。

これが、事故の1番の原因とも言えます。

気心の知れた人達やフォークリフトを扱っている状況を
理解している人達ばかりなので、
お互いに「止まってくれるだろ、気づいているだろ」
と言う自分に都合が良い思い込みをしてしまっているのです。

この原因を少しでも無くす為には、
良い意味での緊張感をフォークリフトマンと作業者に与える必要があります。

その役目は、経営者でもなければ、管理職でもありません。

その役目は、現場リーダーなのです。

なので、現場リーダーは、嫌われ役を担う必要があります。

現場リーダーは、
フォークリフトマンや作業者とは立場も与えられた責任も違います。

その事を現場リーダーには、自覚をさせる必要があります。

その為にも、
現場リーダーは、他の作業者よりも緊張感を持って、
現場を仕切り、指摘、注意、指示をしていく必要があります。

その為にも、現場リーダーには、
自分の立場、役割りをを自覚させる必要があります。

以前、大手の製造メーカーの構内作業での
フォークリフトの運転に際しては、声出しは、よく注意をされました。

ただ、バックする度に声出しをする事を求められたので、
毎回、声出しをする事、人はあまりいませんでした。

ちょっと考えてみてください。

1日のうちに何回バックをするのか。

そのたびの声を張り上げていては、声が嗄れて、喉が潰れてしまいます。

では、なぜ、声出しを重要視していたのでしょうか?

私なりの答えは、簡単です。

声出しを意識させる事で、自然と注意喚起をしていたのです。

もちろん、声出しはバックをする時だけでなく、
作業者の近くを通る時も、声掛けと言う形で行います。

この声掛けが、習慣化されて、
無意識に行う事が出来る人と出来ない人では、
事故を起こす確率も違ってきます。

どれほど、確率が変わるかとは、
正確に言えませんが、ちょっと考えてみてください。

声掛けをすると言う事は、
相手に対してフォークリフトの存在を気づかせる事になります。

その結果、相手もフォークリフトの存在を認識して、
普通の人であれば、自分の身を守る行動をとるはずです。

そうする事で、事故の事前防止に繋がります。

これは、横断歩道で手をあげて、
今から横断歩道を渡ると言う意思表示を
車のドライバーに示すのと同じような意味合いを持っています。

もし、横断歩道の側に歩行者がいたとしても、
必ずしも、横断歩道を渡るとは限りません。

なので、ドライバーも判断に迷ってしまいます。

それと同じで、
フォークリフトを運転している人は、
どうしたいかを伝える必要があります。

それが声掛けと言う形になっているだけなのです。

相手に対するちょっとした気遣いが事故に繋がるのです。

フォークリフトによる事故を無くす為には、
フォークリフトを運転する人が、フォークリフトは
走る凶器と言う意識を強く持つ必要があります。

フォークリフトを見ればわかると思いますが、
フォークリフトには長い爪があります。

この爪は、簡単に人を傷つける事が出来ます。

そして、重さも力もあります。

これだけも、
フォークリフトは走る凶器と言う事が分かると思います。

それを忘れて、運が悪かった時に事故は起こるのです。

フォークリフト関係のヒヤリハット事例で、
中には運が悪かったら大事故、人身事故になるものは多くあるはずです。

私は、20年以上、フォークリフトに乗ってきましたが、
幸い、人身事故を起こした事はありません。

だからと言って、
この先、フォークリフトに乗った時に事故を起こさないとは限りません。

これは、誰にでも言える事ではないでしょうか?

フォークリフトの事故を無くす為には、
もしかしたら事故を起こすかもと言う意識を常に持つ事なのです。

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