相互選択による人材採用とは in高野登氏オンライン講演会に参加して

講演会の最後に質疑応答のコーナーでお話をしていた
会社が望む人材をいかに採用するかにいて、
私が動画を見ながら、若干、アレンジを加えながら文字起こしをしました。

会社が望む人材をいかに採用するか?

望む人を採用する為には、
それなりのプロセスが必要なのです。

どんなプロセスかと言えば、
人材選択プロセスなのです。

選別でも、雇用でもなく、
選択であり、相互選択なのです。

こう言う会社で、
こう言う事をやれる組織に入りたいと
思っている人と
会社側が、こう言う事をやりたいから、
こう言う人が必要と
お互いに選択選択し合うのです。

ヒューマンリソースを海外では、
パーソナルディベロップメントといわれ、
扱うのが人事部であり、
他人事と見なされてしまっています。

ただ、最近は、
ヒューマンリソースディベロップメント
=人材開発と言われ始めてきていますが、
リッツ・カールトンでは、
最初から人材開発を行なってきまいた。

その為、
初めからどんな人に入ってきて欲しいかを
決めているのです。

何故なら、
入ってきてから、トレーニングを行うのは、
すごくエネルギーが必要で大変だからです。

その為に、こういう会社で、
そういう事をやっている組織なら
自分は入ってみたいという人たちに
入ってきてもらった方が、
トレーニングに必要な時間は短くて済みます。

例えば、
トレーニングするのにいろんな会社だったら、
年間計画などを立てて、
「うちの会社の理念に合った人材に育てます」
と言って1年や1年半かけてやるとします。

その際、採用する人たちを選ぶのに、
ほとんどの会社は、
書類選考と面接で、面接も一回ぐらいで
かける時間も二時間とか三時間で、
採用・不採用を決めてしまいます。

もしも、選んだ人たちに
自分たちが思っている
働き方をしてもらう為に二年かかるとしたら
トレーニングするのが大変です。

でしたら、
採用する時間に二か月や三カ月かかったとしても、
本当に自分たちの思いを汲んでくれる人
を探した方がいいのです。

その為に
「うちの会社は、こういう会社なんだよ、
こういう事をやれるんだよ、
一緒にやっていこうよ。」と伝えると
「それっていいっすね、それってやってみたいです。」と
「それって、なんか大変ですよね」という人と別れていき、
相互選択をする事が出来る様になります。

例えば、
皆がみんな、リッツカールトンに入りたいかとというと
そうじゃなくて、
やっぱり、普通でいいですと言う人もいます。

その人たちが、リッツ・カールトンに入ったら不幸です。
本当に大変なのです。

ただ、そういうのを大変と捉えないで、
面白いと捉える人たちは、
自分たちからどんどん提案をしてきます。

リッツ・カールトンの考え方としては、
最初の三か月間で、
二年間でこのレベルまで行きそうだなという
人材を選択した方が正解だという事なんです。

だから、
採用した人たちをどうやって育てるかというよりも、
期限内に望むレベルまで行きそうな
人たちをどうやって探し出すかという事が
すごく大切なポイントなのです。

とは言え、
言われたことを、きちんとやって、
給料をもらえればいいですと言う人も
圧倒的多数でいるのが現実です。

 でも、リッツカールトンの中では、
言われたことをちゃんとやると言う事は、
「言われた事しかやらないよね」という話なので、
それだと自分の可能性に自分で蓋してしまいます。

なので、どんどん可能性を伸ばしていくような
人材を探すという出発点があるので、
望む人材を探す事が出来るのだと思います。

リッツ・カールトンと言えば、
一人ひとりに2000ドルの決裁権があるのは有名です。

何の為にあるのか、
一人ひとりの可能性を潰さないためにあるんです。

何をやるかは、
その現場、現場で、みんなで考えればいいんです。

何をやってもOKなんです。
会社に対して、
マイナスになるような事はもちろん駄目ですけど。

ただ、人間が持っている可能性は、
そう簡単に分からないものです。

とここまでが、
講演会の最後に質疑応答で
高野さんが人材の採用に関して
お話しした内容を私なりにまとめたものとなります。

相互選択。
これが出来るのは、リッツ・カールトンだからこそ、
と思っている方も多いと思います。

本当にそうでしょうか?

リッツ・カールトンホテルが、
日本に最初に開業した時は、
まったくの無名でした。

その事で、
高野さんもご苦労をされたようです。

それでも、
相互選択による人材採用が出来たのは、
クレドの存在が大きいのではないかと思います。

クレドは、
会社側が、働く人に対して行う事が明記してあり、
会社側が、働く人に望む事が明記してあります。

明記してある事を
会社側が真摯に実践しているからこそ、
相互選択が可能ではないかと思うのです。

私は、リクシル、ファイザー製薬、
トヨタ自動織機の倉庫で働いてきました。

どの職場も、整理整頓がされ、
安全対策をしっかりと行われていました。

言うなれば、
仕事に集中出来る環境を提供しているのです。

その代わり、働く人には、
仕事のルール・規則を守る事を求めます。

ここでも相互選択が作用しています。

その為にも、
まずは、会社側が、何を行なっているか、
働く人に何を行うかをしっかりと伝え、
実践する必要があります。

相互選択が出来ない、
働く人に選ばれないと嘆く前に
働く人の為に何を行なっているのか、
しっかりと知る必要があります。

倉庫で働いていてよくあるのが、
整理整頓もされず、安全対策も出来ていないのに、
ミスをするな、安全に仕事をしろと言います。

働く側としては、
整理整頓をして、安全対策をしっかりして、
仕事に集中出来る環境を作るのが
先ではないと思うのです。

こうなってくると
「卵が先か、鶏が先か」と言う事になります。

多くの場合、
会社側から働く側へ要求をして、
働く側が職場の環境改善を求めても行われません。

その為、相互選択が出来ないのです。

言うなれば、
働く側に約束をさせても、
働く側からの約束は受け付けないのです。

働く人に対して、
約束をするしないは、
会社の規模は関係ありません。

関係あるのは、
経営者としての在り方であり、
働く人に対する姿勢なのです。

であるから、
会社の規模や知名度、
ブランドがという言い訳は、
通用しないのです。

そして、人材採用において基準も
分かりやすく言えば、
整理整頓が習慣化されている人を採用するか、
整理整頓がまったく出来ない人を採用するかで、
人材育成の出発地点が変わってきます。

もっと簡単に言えば、
中途採用の人には、
即戦力を求める場合が多いです。

何故なら、
人材育成をする期間を短縮出来るからです。

多くの経営者は、
そのような事は分かっていても、
新人採用に関しては、一から教育するもの
と言う固定概念に捉われすぎているのです。

その固定概念を壊す為にも、
相互選択が出来る様に
経営者としての在り方を見直し、
働く人に対する接し方・姿勢を
変え必要があるのです。



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