新人作業者の行動は既存の作業者の行動によって決まります
新人作業者の行動は既存の作業者の行動によって決まります
最初は、真面目に働いて、
自発的に行動していた新人作業者が気がついたら、
与えられた作業しか行わない、
自分の担当の仕事しか行わなくなっていた。
または、パートやアルバイトと話しながら作業をしていた。
フォークリフトの操作が雑になっていた。
改善などの提案書の提出数が少なくなった。
そんな事ありませんか?
これは、何が原因なのでしょうか?
普通は、
教育や指導、本人のやる気などを思い浮かべると思います。
もちろん、それらも原因の一つでしょう。
では、それ以外には、ないでしょうか?
例えば、
周りの環境や一緒に働く既存の作業者の行動は関係ないでしょうか?
既存の作業者が与えられた作業しか行わない、
自分の担当の仕事しか行わない、
パートやアルバイトと喋りながら作業をしていたら?
また、フォークリフトの作業で安全確認を疎かにしていたり、
周りに作業者がいても、徐行走行や声掛けをしなかったら?
それを見ている新人作業者は、
どう感じ、どう考え、行動はどう変わるでしょうか?
既存の作業者は、新人作業者の模範となる存在です。
言い換えれば、
既存の作業者が行っている行動を新人作業者が真似るのです。
その為、無意識に新人作業者も
既存の作業者と同じ行動や考え方になって行くのです。
また、改善の提案書を提出しても、
何もリアクションが無かったら、どうでしょう?
いろいろ考えた改善提案書です。
それに対して、
リアクションや意見などが無ければ、
やり甲斐や提出する意味を感じる事が出来なくなり、
自然と提出数も減っていくでしょう。
リアクションや意見を貰えていない事を
経験している既存の作業者は、
提出しても意味がない事を分かっているので、
改善提案書の提出数は少ないか、
内容は、レベルの低いものになっている事でしょう。
それを見た新人作業者も、
既存の作業者の改善提案書の出し方を真似していくのです。
どうでしょうか?
どんなに厳しく新人教育や指導を行っても、
模範となる既存の作業者の行動が会社側が望むものでなかったら。
教育や指導は、
限られた期間だったり、一時的にしか行いません。
ところが、既存の作業者の行動は、毎日、見ています。
毎日、見ている事で無意識に行動も真似る事になっていきます。
まさに既存の作業者が新人作業者の行動を決めているのです。
そして、既存の作業者の仕事に対する考え方や働き方、
安全意識、作業レベル、
向上心・学習意欲が職場の雰囲気作っているのです。
その雰囲気に染まって行く事で、
新人作業者も既存の作業者と同じになって行くのです。
そして、その雰囲気に馴染めない新人作業者は辞めていくのです。
辞めていく新人作業者こそ、
既存の思考に凝り固まった現場の雰囲気を変える
きっかけになる事も気づかず、簡単に辞めさせてしまうのです。