データは単なる数値であって活かすのは人間

物流倉庫作業のソリューションとして、倉庫作業の作業動線や行動内容、作業にかかった時間などを可視化して数値化するシステムは多くあります。

では、それらの数値化されたデータを本当に活かしているでしょうか?

人材が揃っている企業であれば、データを分析・解析して、そこから改善対策を考えることでしょう。

では、人材に余裕がない企業であったらどうでしょうか?

そういったデータはあっても、そのデータを分析・解析して、改善対策を考え、実行するための人材リソースはあるでしょうか?

物流展に行くと、このようなソリューションシステムで、データが表示され、活用して作業の改善対策に活かすことが出来ますとPRをしています。

もちろん、そういったデータを活かして改善対策を考え、作業効率を上げ、コスト削減をしている企業もあるでしょう。

それを示すように成功事例などの記事もありますし。

そこで気を付けなくてはいけないのが、成功事例として紹介されている企業の詳細なのです。

どんな荷物を扱っているのか?

どの程度の規模の倉庫なのか?

環境・倉庫内の状況、働いている人材のレベル・人員的余裕など、自社とどの程度似ているかを比べたうえで、成功事例として参考になるのかを考えるべきです。

一番、分からないのが働いている人材のレベルや人員的余裕など、働いている人間の詳細です。

そして、そこが一番重要なのです。

最近では、生成AIを活用して改善対策を考えるなんて場合もあるでしょう。

ただ、現場で実際にその改善対策を実行するのは、現場作業者である人間です。

生成AIに改善対策を考えてもらう場合、現場作業者のレベルまで、詳細な情報を入力することは出来ません。

仮に人間の能力を数値化できたとしても、それがすべてではありません。

なので、改善対策を作成しても、それを実行するためのスキル・知識が不足していては、全く意味がありません。

別の言い方をすると、どんなに詳細で現場の状況を可視化・数値化出来たとしても宝の持ち腐れです。

このように、どんなに便利なシステムであっても、それを最終的に活かすのは人間です。

活かすための人間がいなければ、全く意味がありません。

そのことを忘れ、現場作業者はコストと見なし、誰でも出来る簡単な作業という誘い文句で、素人を集め、安い労働力で現場作業を回している物流現場。

そんな現場の現状を変えるべきは、現場の可視化・数値化によるデータの活用ではなく、やる気を起こさせ、自律心を持たせることに焦点を当てたシステムの構築ではないかと考えます。


物流倉庫現場作業者を自社の強みに変えるサポート/アクティーズ ジャパン

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