事故防止策・安全対策の前に行うこと、それは安全意識を向上させる

機能美を求めたせい整頓

事故防止や安全対策を行う前に行うことといえば、
作業者一人ひとりの安全意識を向上させることです。

ルールや規則を守らせるためには、
なぜ、そのルールが作られたのかと言う
理由や経緯をしっかりと伝える事はとても大切です。

ただ、それだけでは不十分です。

ルールや規則を守るための理由や動機をしっかりと伝えても、
相手の意識に刷り込まれていなくては意味がありません。

言い換えると、
ルールを守るための行動が習慣がされていないのです。

安全意識を向上させるとは、
行動を習慣化させ、
相手の意識変化が求められます

では、どうすれば良いか?

ルールを守らなかったら、
どうなるかを常にイメージしてもらうのです。

イメージをするだけで、
行動が変わるのかと疑問に思う人もいると思います。

考え方としては、アファメーションと同じ考えです。

アファメーションとは、
手に入れた状態をイメージし、それを言語化したものです。

例えば、
「こうなりたい」、「なりたい」とイメージをします。

もちろん、
イメージをしただけでは、実現する事は出来ません。

行動しなくては、
何も変える事もできませんし、実現することができません。

では、
どうやったら、行動することができるでしょうか?

イメージをすると言う事は、ゴールを決めると言うことです。

なので、
どうやったらゴールにたどり着けるか、
具体的な行動を考えるきっかけとなります。

これと同じなのです。

事故の時の状況をイメージすることで、
どうすれば、その事故を回避できるか、
具体的な対策を考えることができます。

そして、
いくつもの事故の状況をイメージすることで、
具体的な対策を考えることができます。

それを無意識下レベルまで落とし込むのです。

もちろん、最初は、難しいと思いますが、
練習すれば簡単に出来る様になります。

もう少し簡単に言えば、
「〇〇だろう」ということを考えるのです。

車の運転では、
だろう運転は、危険行為と言われています。

もちろん、
倉庫の現場でもだろう行動は、
ミスや事故の原因となります。

その「だろう行動」の解釈を変えるのです。
〇〇だろうと考えれると言うことは、
行動を予測している事を意味します。

本来であれば、
相手が避けてくれるだろう、止まってくれるだろ、
合っているだろう、正しいだろと、
自分の都合が良い事に解釈をしてしまいます。

なので、その解釈を変えるのです。

相手は避けてくれない、
止まってくれない、
合っていないかもしれない、
間違っているかもしれないと、
自分に都合が悪い解釈をするのです。

次に事故の状況をイメージできても、
事故により、どんなことが起こるか
イメージ出来なくては、
危機感や危険性を感じる事が出来ません。

例えば、フォークリフトを停止させる場合は、
パレットなどをすくっていない限り、
フォークの爪は床に接地させるという事は、
多くの倉庫現場ではルールで決められています。

なぜ、そのようなルールが決められているのか。

理由としては、
歩行者がつまずかないようにすると言うのが一般的です。

これは、みんな納得する理由だと思います。
そして頭でも分かっています。

ただ、
必ず守るかと言えば、怪しいものです。

そこで、イメージをしてみてください。
自分がフォークリフトの爪につまづいたら、
どれだけ危ないか、どんなけ足が痛いか。

安全意識を高めるためのポイントは、
まさにイメージ力を向上させることです。

自分が、Aという行動を行たら場合の
結果を何パターンもイメージをするのです。

車の運転の場合であれば、
車、バイク、自転車、人と言った要素が沢山あるので
イメージするのは難しいですが、
倉庫の場合、フォークリフト、歩行者の行動を
イメージするだけで済みます。

倉庫内では、メイン通路とそうでない通路があります。
また、歩車分離が行われている場合があります。

そして、
歩車分離を明確にされている倉庫の場合、
フォークリフトが通る通路の間には、
横断歩道の表示をしてある事が多いです。

ルール上、人は歩行者用通路を歩き、
フォークリフトが通る通路の間を渡る時は、
横断歩道の表示がされている所を歩きます。

ところが、安全意識が低いと、
そのルールを必ず守るとは言い切れません。

また、
歩行者用通路に荷物やフォークリフトが
置かれている場合もあります。

そのような状況の場合、
歩行者用通路からはみ出して歩く事もあるでしょう。

フォークリフトを乗っている人は、
そのことを事前にイメージをする事で、
もしもの時に瞬時に対応することができます。

逆に何も考えず、
歩行者は歩行者用通路を歩くと漠然と考えていると、
いざと言う時に慌てて対応が遅れてしまいます。

このように危ない状況を事前に
イメージすることによって、
無意識に行動をすることが出来ます

なぜなら、最悪の状態をイメージして、
どのような行動をすれば良いかを
意識していたからです。

例えば、フォークリフトに乗っていて、
何かの手違い、または、気の緩みで、
作業者をフォークリフトの爪で刺してしまった
状況をイメージしてみてください。

まさに悪夢のような状況ではないてしょうか。

そして、被害者が亡くなったり、障害が残ってしまったら、
償っても償いきれるものではありません。
もちろん、相手の家族の生活、人生を壊し、狂わします。

そして会社にも多大な迷惑をかけます。
場合によっては、営業停止にもなります。

次は、被害者側の目線に立って、
イメージをしてみてください。

ルールを守って普通に作業をしているだけだったのに、
いきなり、平穏な日常を奪われるのです。

「何が、どうなった」、「これは、夢じゃないのか」と
状況を理解できない事でしょう。

そして次に考えるのが、
明日からの私の、俺の、生活はどうなるんだ、
健康な体に戻れるだろうか、
楽しみにしていた家族旅行に行けるだろうか、
無事に子供の成長を見届ける事が出来るだろうか、
何もかもが不安、先が見えない、考えらない、
一気に情緒不安定状態になってしまうでしょう。

加害者の立場であれ、被害者の立場であれ、
どちらの立場にはなりたくないと言うのが、
普通の感覚を持った人ではないかと思います。

たまに相手の事が気に入らない、
相性が合わないという身勝手な理由で、
その気に入らない相手にだけ、
ルールを守らないという人もいたりしますが、
それは例外として。

加害者・被害者の両方の最悪の状況をイメージする事で、
頭ではなく、感情・心で安全の大切さを認識する事でしょう

大切なのは、頭で理解をするのではなく、
最悪の状況をイメージし、
感情で、心で感じる事なのです。


物流倉庫現場作業者を自社の強みに変えるサポート/アクティーズ ジャパン

初めての方へ

現場力メソッド

サービス







    この内容でよろしいでしょうか? 

    このフォームはスパムを低減するために Akismet を使っています。 データの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

    コメントを残す