整理整頓を後回しにさせない3つのステップ

現場目線による倉庫現場の改善サポートを行います

整理整頓を後回しにさせない3つのステップ

前回のブログで、
整理整頓が倉庫作業の効率に影響がある事を
お伝えしました。

整理整頓を行えば、
作業効率がアップする事を自覚しても、
いつ、どのタイミングで整理整頓を行えばいいか
迷ってしまいます。

倉庫現場の認識では、
整理整頓は、いつでも出来る、誰でも出来る
簡単に出来るだった為、
整理整頓の時間をあえて確保しない場合が多いです。

言い換えれば、
1日の倉庫作業のルーティン作業に
整理整頓が入っていないのです。

その為、いきなり整理整頓を定期的に行えと
言われても作業現場は戸惑ってしまいます。

もちろん、
必ず、1日のルーティン作業に整理整頓を
入れなくてはならないと言うわけではありません。

とは言え、作業現場は変化を嫌います。

人は同じ作業の流れに対して、
安心・安全を感じてしまい、
新しい流れを加える事に
抵抗感を感じてしまうのです。

これは、
どの業界、職場でも言えるかもしれませんが、
とくに倉庫現場作業は、閉鎖された環境であり、
作業者も固定し、第三者が介入する事は殆どありません。

扱うに荷量は、日々変化をしますが、
作業の段取りや流れは基本的に変わりません。

また、新しい作業を加えると言う事は、
仕事が増えると言う意識が生まれ、
抵抗感を感じてしまいます。

だからと言って、
「仕事の流れを変えたくない、仕事を増やしたくない」
とは言いません。

もっともらしい理由として
「忙しい、人が足りない、時間が無い」
と一般的な事を言って新しい流れを拒みます。

なので、
その理由を言わせない為に
相手が納得する資料を準備する必要があります。

それが、
「整理整頓を後回しにさせない3つのステップ」です。

ステップ1:作業の書き出し
ステップ2:作業工程表の作成
ステップ3:作業の優先順位付け

では、順番に説明をしていきます。

ステップ1:作業の書き出し
これは1日のルーティン作業を書き出します。
定期的に起きるスポット作業も書き出します。
なるべく詳しく書き出すことによって
後の作業の精度が上がってきます。

ステップ2:作業工程表の作成
ステップ1で書き出した作業を工程表に記入していきます。
そうすることによって1日の業務の流れ、
前後の作業の繋がりや関係性が見えてきます。

ステップ3:作業の優先順位付け
ステップ1で書き出した各作業に優先順位付けをします。
そして、ステップ2で作成した
作業工程表で作業の流れと各作業の優先順位を参考にして、
どのように作業者を
分配するか(人的資源を投入するか)を決めます。

パートやアルバイトは、
担当する作業は固定をしても良いですが正社員は別です。

正社員は、
倉庫内の作業を何でも行える、率先して行うということを
教育していかなくてはなりません。

倉庫現場の作業者の正社員と
パートアルバイトの違いはまさにそこにあるのです。

担当している作業しか行わない
正社員の作業者なんて言うものは、
パートやアルバイトと同一レベルです。

正社員とパートアルバイトの立場の違いをしっかりと認識させ、
仕事に対する積極性を感化させなくては、
整理整頓をするための時間管理は難しいです。

さて、1日の作業の流れと優先順位が分かる事によって、
優先的にどの作業に人的資源を投入するかが明確になります。

その結果、
「時間に追われる、仕事に追われる、対応に追われる」
といった後手後手状態を回避することができます。

ただし、繁忙期のような場合は、
作業者一人ひとりのスキルや仕事に対する姿勢によって、
仕事の効率が低下する可能性はあります。

さて、作業工程表を作成し、作業者の人数の配分を決め、
1日の仕事の流れと作業者の動きを見える化しました。

では、整理整頓は、
いつ、どのタイミングで入れるのがいいでしょうか?

これは、三者三様で、
扱う荷物や作業者の人数、環境が違うので、
絶対、このタイミングとは断言できません。

なので、最初は1週間の中で
比較的時間に余裕がある曜日を選びます。

そして、3ヶ月ほど行い、現場の作業者と意見交換をし、
問題があれば見直しをします。

もちろん、繁忙期の場合は、
整理整頓を頻繁に行う必要がある場合があります。

なぜなら、荷物の動きが早く、
倉庫内の状況が刻一刻と変わっていくからです。

そのような状況を放っておくと、
一気に倉庫内がカオス状態になってしまう可能性があります。

なので、現場責任者は、
整理整頓のタイミングを逃さない為にも、
倉庫内の状況と荷物の動きを常に把握しておく必要があります。

それが出来ないようであれば、
毎朝、30分ほど早く出社し、整理整頓を行えばよいのです。

繁忙期において、
整理整頓が出来ていない状態は、作業効率の低下を招きます。

繁忙期で忙しいがちょっと早く出社して、作業効率を上げるか、
カオス状態の倉庫で体力勝負で作業を行うか、
どちらがいいでしょうか?

もちろん、通常状態の場合は、
必ずしも毎日、整理整頓を行う必要はありません。

なので、例えば、
週一で決めた曜日の時間帯でおこなえば良いのです。

ただし、
何をどの様に動かすかは、事前に考えておく必要があります。

そうしないと時間はいくらあっても足りません。
また、入荷予定や荷物の動きを把握していないと、
状況に合った整理整頓は出来ません。

現場の責任者は、整理整頓を行う担当者に対して、
適切な情報を伝え、一緒に考える事が必要です。

整理整頓を後回しにしない3つのステップ、
これによって1日の作業内容の見える化をしました。

では、なぜ、見える化が必要なのでしょうか?

きっと現場の人達は、めんどくさい、
作業の流れなんて分かっていると言うでしょう。

昔のように
大人数で体力勝負で作業を行なっているなら、
それもいいでしょう。

ところが現在は、通販サイトの普及により、
小ロット、多品目、翌日発送・配達が常識となっています。

そんな状況なので、
昔の考えや価値観による作業のやり方では
作業効率が上がりません。

さらに、労働人口の減少により、人手不足になっています。

その打開策としての第一歩が作業工程の見える化なのです。

作業工程の見える化のメリットは3つあります。

1:作業手順の可視化
2:優先順位の明確化
3:作業の時間管理

整理整頓を行うために1番必要な事は、時間管理です。

なぜなら、整理整頓は、
短時間の隙間時間でも行う事が出来るからです。

もちろん、
隙間時間を活用しての整理整頓は、
仮説力、段取り力、ホスピタリティー力
といったスキルが必要です。

また、時間管理を行うという事は、
各作業の終わり時間を明確にします。

そのため、惰性で作業を行ったり、
ダラダラと仕事を行うと言う悪い習慣をなくすことができます。

私自身、
大手企業の貸し切りトラックの積み込みを行っていた時は、
段取り良く作業を行い、
無駄を無くす為にどうするかを常に考えていました。

なぜなら、
トラックの出発時間が決められていたからです。

言い換えると、
積み込み作業の終わり時間が決められているのです。

なので、
ダラダラと作業を行っているわけにはいきません。

これと同じように、作業工程表を作り、
作業の流れを見える化をし、時間管理を行う事で、
無駄な作業をなくし、隙間時間を作りやすくなります。

作業工程表の作成は、
倉庫現場では、あまり行わないと思いますけども、
建築現場では、絶対に必要です。

なぜなら、
建築現場には多くの業者が出入りをして作業を行います。

場合によっては、
作業手順を間違えると後の作業が
出来なくなってしまう場合もあります。

私は以前、建築関係の仕事を行っていた時に、
作業工程表をしっかり確認していなくて
大きなミスをしてしまいました。

その大きなミスが原因で悩んで会社を辞めてしまいました。

そんな経験があるからこそ、
作業の見える化の意味を実感しているのです。

整理整頓を後回しにしない3つのステップは、
整理整頓の第一歩です。

大切なのは、
現場作業者の整理整頓に対する思い込みを取り除き、
現場力のスキルの底上げと
仕事に対する意識変化をさせる事なのです。


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