フォークリフトを有効活用する為には
物流倉庫において、フォークリフトは必要不可欠なものとなっていますが、実際は、フォークリフトが非効率に使われ、無駄な経費になっている場合も捨てきれません。
フォークリフトの稼働率を上げるのであれば、フォークリフトの作業の無駄をなくして、フォークリフトの台数を減らすのはもちろん、それ以上にフォークリフトの稼働時間を長くする必要があります。
例えば、午前中に6台のフォークリフトが必要であっても、午後からは3台しか必要でなくなった場合、残りの3台は使われないことになります。
そして、フォークリフトオペレーターも必要ないということになります。
こう考えた場合、予備として1台は必要としても、2台は無駄になると、フォークリフトオペレーターが2人無駄になってしまいます。
とは言え、午前中に6台なくては仕事が回りません。
では、どうするか?
フォークリフトを使う作業を午後に振り分けることで、フォークリフト3〜4台で回せることが可能になり、フォークリフトオペレーターも減らすことができます。
とは言え、そう簡単にできないのが現場の作業です。
そこで活用できるのが、物流展でよく見かける物流倉庫ソリューションによる作業者の行動のデータ化です。
最近は、「ろじたんフォーク」(https://www.logitan.jp/fork)などのシステムを活用することで、フォークリフトの活動・行動状況もデータ化できるので、そのデータを基にして、作業フローの見直し、倉庫内のレイアウト変更をすることで、さまざまなシミュレーションを行うことができるでしょう。
作業フローの見直し、倉庫内のレイアウト変更などにより、フォークリフトの活用を効率化したとはいえ、人手不足の倉庫現場です。
フォークリフトオペレーターの確保も難しくなっています。
フォークリフトといえば、自動フォークリフトが実地試験で導入されているとは言え、まだまだ、実際の現場における柔軟な作業には対応できません。
なので、当分は、人間がフォークリフトの操作を行う必要があります。
フォークリフトと言っても、カウンター式、リーチ式があるので、フォークリフトの経験があるからと言って、必ずしも、即戦力になるとは限りません。
また、扱う荷物の経験がない場合も同様で、荷物に慣れるまでに時間が必要です。
これらのことから、フォークリフトの稼働の無駄により、フォークリフトを削減するだけでなく、フォークリフトをいかに効率
よく稼働させるかが重要になってきます。
例えば、午前中のフォークリフトの行動の無駄を削減して、フォークリフトを削減したとしても、午後から、まったくフォークリフトが稼働せず、フォークリフトオペレーターも、給料に見合った作業を行っていないのであれば、宝の持ち腐れです。
無駄の削減も重要ですが、今あるリソースを最大限効率よく活用して、支払っている対価に見合った労働を行ってもらう必要があります。
そうした設計をするには、現場を知っている現場作業者が適任と言えますが、誰でも良いとは限りません。
少なくとも倉庫現場作業を一通り経験して、作業の流れを点ではなく、線で見て、考えて、全体最適が行えるような作業フロー・倉庫内レイアウトを考える必要があります。
考えた結果、自動フォークリフトを導入しても、最大限活用できると判断したのであれば、導入を検討しても良いと考えます。
なぜなら、倉庫の荷量は、日々、変化します。
そして、人間は、体調の変化があります。必ずしも、勤務日には必ず出社するとは限りません。
なので、保険という意味で、自動フォークリフトの導入の検討もありかもしれませんが、あくまでも、有効活用ができると判断した場合のみです。
フォークリフトは、稼働せず、置いてあるだけであれば、場所を取るだけの無用の長物です。
倉庫内が、荷物で溢れていれば、邪魔にしかなりません。
フォークリフトは、倉庫には欠かせないものですが、誰にでも扱えるものでない以上、最大限有効活用する必要があります。
そう考えた場合、削減だけを考えるのではなく、いかに効率よく活用するかを念頭に考えるべきなのです。