良い仕事の教え方が悪い教え方に変わる瞬間




仕事の教え方には、正解はありません。
ただし、1つだけ言える事があります。
それは、同じ教え方をしても、一人ひとり、個性・性格・考え方・仕事に対する価値観が違うので、受け止め方や感じ方が違うという事です。
 
 
例えば、自分のオススメの料理を友達に勧めたとします。
 
Aさん
「この魚料理、すごく美味しいよ。
   特に魚介のソースが、この魚の本来の味を引き立てているんだよ。
   是非とも、一度食べてみてよ。」
 
Aさんの心の声
(この魚料理、美味しいから、是非とも、Bさんにも食べてほしい。絶対に美味しいと言ってくれるはず。)
 
Bさん
「そうなんだ。(苦笑)
   ありがとう、一度、食べてみるよ。」
 
Bさんの心の声
(そこまで勧めるんだから、美味しいんだろうけど、魚料理って嫌いなんだよね。)
 
 
Aさんは、美味しい魚料理を知ってほしいと言う善意で勧めてはいるのですが、魚料理が嫌いなBさんにとっては、余計なお世話とも言えます。
 
また、Aさんは、Bさんも魚料理が好きだろうという前提で、自分のお気に入りの魚料理を勧めています。
ところが、Bさんは、魚料理が嫌いだったので、Aさんの情報は、意味がありませんでした。
ただし、、Bさんが魚料理が好きなら、Aさんの情報は、とても良い事です。
 
 
ここで、大切なことは、Aさんは、Bさんの食べ物の好き嫌いを知ろうともせず、自分の好みを押し付けてしまう形になってしまっていることです。
 
言い換えると、Aさんは自分が好きな事は、Bさんも好きだろう・嫌いじゃないだろう、という思い込み・先入観によって、自分の好みを押し付けてしまっているのです。
 
 
もう1つ、おもてなし(ホスピタリティ)的な例をあげてみましょう。
 
例えば、初対面の人にハサミを貸してくださいと言われたとします。
 
手元にハサミがあれば、何も考えずにハサミを貸すと思います。
一般的にハサミと言えば、右利き用が常備されています。
 
もし、貸して欲しいと頼んだ人が、左利きだったら、どうでしょうか?
 
右利き用のハサミを貸しても、使う事は出来るでしょうけど使いづらいです。
 
ハサミを貸す前に一言、右利き用のハサミで大丈夫ですか?
と添えることで、相手のことを知る事が出来ます。
 
 
 
上の例を仕事の教え方に当てはめた場合はどうなるでしょう。
 
例えば、仕事とは、厳しく教えるのが当然であり、その厳しさに耐えてこそ、仕事を覚えられ、実績に繋がるという価値観・考え方の人が、厳しく指導される事に弱く、褒める事で仕事を覚え、成長出来る人に対して、厳しく褒める事もしない指導したら、どうなるでしょうか?
 
自分には出来ない、自分には無理、この仕事は合っていないんじゃないか、自信が無くなったなど、自己否定に繋がり、転職や会社を辞めるという考えに繋がる可能性が出てきてしまいます。
 
褒めて成長出来る人に対して、厳しく褒める事をしない指導をするというのは、魚料理が嫌いな人に、魚料理は美味しいから食べろと無理強いをしているようなものです。
 
では、どうすればいいのでしょうか?
 
新人・指導する相手に、「あなたは、厳しく指導されたいですか? それとも、褒める指導をされたいですか?」とは、聞くに聞けないと思います。
聞いたところで、正直に答えてくれるとは限りません。
 
では、どうすればいいのでしょうか?
 
最近では、〇〇タイプ、△△タイプ、◇◇タイプなどタイプに分けて、指導する方法を取り入れている会社もあります。
ただ、人は、1つのタイプの枠に収まるほど単純ではありません。
ゆえに、人に仕事を教えるのは難しいのです。
 
 
もちろん、タイプ別の指導法も活用は出来ます。
最初は、相手のタイプに合わせて指導し、徐々に相手の個性や性格・価値観に合わせて指導していくのです。
 
忘れてはいけないのが、仕事を教える上で、まずは相手の事を理解する努力する事です。
 
相手を少しでも理解する事で、褒めながら教えるのか、厳しく注意しながら教えるか、徐々に見えてきます。
 
その為も、相手と同じ視点に立って、相手の気持ちを察する努力が必要となります。
そこには、ホスピタリティ的な考えが必要となってきます。
 
ホスピタリティとは、相手の立場になって、気持ちを汲み取り、本当に望んでいる事を感じ取り、提供する事です。
言い換えるのであれば、一時期流行った「おもてなし」です。
 
部下を「おもてなす」をする???
と驚くかもしれませんが、人があっての会社であり、組織です。
そして、仕事を覚えてもらい、一人前になってもらわないと、会社も成長しませんし、教える人の負担はいつ迄も減りません。
何より、会社が働く人を大切にしなくては、働く人も本気で会社の為には働いてくれません。
 
 
話が逸れましたが、最後のまとめです。
 
同じ教え方をしても、教わる相手一人ひとり、個性・性格・考え方・仕事に対する価値観が違うので、受け止め方や感じ方も違います。
 
なので、厳しく指導されても耐えれる人に対する教え方が、厳しく指導されると自信を失くしてしまう人には逆効果なのです。
 
まずは、相手の事を理解する為にも、厳しくせず、無理をさせず、基本的な事をじっくりと教える事が肝心です。
 
そして、徐々に相手の反応などを見ながら、教え方の方向性や内容を個別に作っていく事で、相手に合わせた教え方が作られていきます。
 
人は、なかなか変わらないものです。
そして、誰かから変われと言われても、なかなか変われるものではありません。
なので、教え方も相手に合わせた方が早く、確実に伝える事が出来る様になります。
 
教える・指導する側の都合や価値観主導の教え方から、教わる・学ぶ側の主体の教え方にチェンジしませんか?
 
 
 
 
 

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