倉庫作業におけるやりがい、面白み


倉庫現場の仕事の面白みとは何か?

倉庫現場と言えば、ピッキング作業を思い浮かべる人がほとんどでしょう。

ただ、倉庫作業にはいろいろあります。

トラックからの荷物の受け入れ、検品作業、倉庫内への格納作業、在庫管理、梱包、伝票貼り、トラックへの荷物の積み込み、倉庫内の整理整頓等、いろいろありますので、面白みを探そうと思えばいろいろあります。

ただ、一つ一つの作業だけを見たら、面白みのあるものは見つけることが出来ないでしょう。

なぜなら、一つ一つの作業は、単調な単純作業だからです。

倉庫作業の面白みを見つけるためには、先ほど挙げた倉庫作業の一連の流れをすべて経験する必要があります。

そうすることによって、全体の流れを把握し、何をどうすれば全体がスムーズに流れるかということを考えることができるからです。

言ってみれば、倉庫作業全体の全体最適化を考える事が出来るのです。

その為には、作業全体を統括する立場になり、自分の指導下に収める必要があります。

それができなければ、倉庫作業なんて本当に単純作業です。

そのことを多くの人はわかっていない、知らないというのが現実だと思います。

なぜ、そんなことが起こっているのか?

それは、それぞれの作業の担当者が決まっていて、基本的にその作業から他の作業へ異動する事が少ないからです。

もちろん、応援という形で、他の作業を行う場合はありますが。

そのため、全体を俯瞰してみることができません。

その結果、目の前の単純作業しかやっていませんし、見えていません。

なので、面白みがなく、モチベーションが上がらないということに繋がってしまうのです。

ただ、私はその一連のすべて作業を経験しています。

経験しているからこそ、そこに現場のやりがいや面白み、学べることなどがある事を経験からわかっています。

ところが、多くの現場の作業者の人たちはそういったことをわかりません。

というよりも、現場作業者は、非正規雇用のパート、アルバイト、派遣社員、ギガワーカーといった人が半数を占めています。

なので、仕事に対してやりがいや面白みを求めるよりも、高い時給、働きやすい環境を求めていると言っても良いでしょう。

今の人手不足の状況を考えると正規雇用となる正社員は、どんどん減ってきます。

正社員がいなくなるということは、現場において指導する人がいなくなる、または現場作業を本当に改善したいという人がいなくなります。

その結果、現場は何も変わりません。

しかし、会社から、というよりも荷主企業から作業効率アップや作業品質の向上を求められます。

そうなってくると、正社員には高いプレッシャーがかかってきます。

安い給料の上、重い責任、高いプレッシャー。

そんな状況に耐えられる人は少ないでしょう。

なので、現場作業者の正社員はどんどん減っていく可能性があります。

特に2024年物流輸送問題により、トラックの運行効率がどんどん上がっています。

輸送の効率が進むということは、荷物の準備も効率化しなくてはなりません。

そうでなくては、作業のバランスが崩れ、荷待ちが発生してしまいます。

そこで、さらに負担が現場にかかってきます。

現場に負担がかかってくるという事は、現場作業者にもどんどんプレッシャーがかかってきます。

そうすると人が辞めていきます。

これこそ、まさに負のスパイラルです。

このような状況を打破するためには、現場作業における面白みややりがいを一人ひとりが再発見し、それを自覚する必要があります。

そうすることで、単調と思われていた作業の改善点を見つけるためのモチベーションに繋がります。

改善点を見つけ、改善することで達成感を感じ、自分に自信を持つことが出来て、次のモチベーション維持に繋がっていきます。

また、実現することで作業の効率を上げ、品質を向上させることができます。

今後は、技術の進化を活用して、単純作業を自動化し、人間が行うべき作業にはより、戦略的な思考や創造性を必要とするものへと移ってくことでしょう。

そうなると、倉庫作業者への適切な教育と研修が必要となります。

適切な教育、研修を行う事で、倉庫作業全体の流れ、役割り、重要性を理解し、自分たちの仕事が物流全体の中でどのような役割を担っているか理解を深める事に繋がる事でしょう。

それにより、大きなやりがいと自分の仕事に対するプライドを持つことが出来るでしょう。

もちろん、作業環境の改善や労働条件の見直しも重要です。

働きやすい環境を整えることで、従業員の満足度を高め、離職率を減らすことにつなががります。

倉庫現場の仕事には、確かにやりがいや面白みはありますが、それを実感できるような環境と支援が必要なのです。


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