物流現場の課題解決のカギは荷主にあり
経験豊富な物流コンサルタントの方とお話しする機会があり、色々とお話を聞いた内容を簡単にまとめてみました。
物流現場の改善コンサルを依頼するのは、物流会社ではなく、荷主が依頼するのが7割とのこと。
なぜなら、荷主が誤出荷を減らしたい、コストを下げたい、作業効率を上げたい、在庫差異を無くしたい、保管効率を上げたいなどを要望しても、物流業務を委託している物流会社が一向に行なってくれないから。
ところが、そう言った課題を解決するには、荷主自身が変えるべき事が多くある事に気づかないのです。
ただ、業務を委託されている物流会社も、その事に気づいてはいるけど、荷主に対して、提案をするにしても、物流会社自身にも、改善点は多くある事で、提案しづらい状況になってしまっているのです。
そして、物流会社も現場業務以外に大きな課題を抱えています。
それは、現場作業者の定着率と作業品質の向上です。
その課題に取り組む必要がるにもかかわらず、取り組んでいないと言うよりも、自分たちで解決できると考えてはいても、解決できずにいるのです。
私自身、色々な倉庫現場で働いてきましたが、物流コンサルが入った現場を一度も経験したことがないので、物流コンサルが入る現場とは、どんな現場かと不思議に感じていたことに、一つの答えを得る事が出来ました。
ただ、昔働いた倉庫で、少し荷主から聞いた話では、契約で荷主が、物流業務に介入できないような契約もあるとの事。
荷主は、自分の行動を客観的に見えていないからこそ、外部の人間が入って、荷主と倉庫の両方を客観的に見て、全体最適化を行う改善を行う必要があるんですよね。
全体最適化の重要性を私は、一番最初に倉庫で働いた会社は、従業員120人ほどの紙袋や包装紙の製造メーカーで学びました。
その会社は、製造計画・管理の部署と営業部が隣り合わせいなっているような小さない事務所で、倉庫の部署も同じ事務所内にありました。
なので、私は、いつも営業や製造管理の人に、商品の動きなどを聞いて、倉庫内の段取りや整理整頓を行っていました。
また、作業者が3人と少なかったので、積み込み、格納、整理整頓、出荷準備、たまに2トントラックで配達を行ってきました。
正直、こういった経験をする倉庫現場作業者は、少数派でしょう。
だからこそ、倉庫現場に捉われず、荷主の事も踏まえての全体最適化の視点に立つことが出来るのだと思います。
ちなみに、最初に働いた会社は、黒字倒産をして、既に同業他社に吸収合併されていたりします。
その時の荷物の動きに関してのキャッシュフローを簡単に図にしてみました。
倉庫で働いて、製造管理の人や営業の人の話を聞いていると、会社の事は良く分かるんですよね。