サービスからホスピタリティへ ~価値創造のパライムシフト~(リッツ・カールトンホテル 元日本支社長 高野 登氏の講演会を聴いて)
先日、地元でリッツ・カールトンホテル 元日本支社長 高野 登氏の講演会を聴いてきました。
その内容を自分のなりにまとめてみました。
お客様に提供するサービスをホスピタリティに変えるためには、「サービスとは、何か?」、「どんな仕事にもホスピタリティは必要か?」を検証する必要があります。
まずは、サービスとは、何か?
サービスとは、お客様がお金(対価)を支払って、会社(店舗)側の基準で決めたサービス(有形・無形)を受け取ること。
会社側がお客様をある程度想定して、提供するサービスを作ります。
そして、従業員が会社側の価値基準・判断基準を元に作ったルール・規則・マニュアルに従いサービスを提供します。
ただし、想定外のお客様に対しては、ルール・規則・マニュアルでは対応できず、柔軟性の欠く対応となってしまい、お客様の満足度は低くなってしまいます。
どんな仕事にも、ホスピタリティは必要か?
ホスピタリティを身に付けることで、パラダイムシフトを起こして、今まで見たこともない風景を見ることで、意識が変わり、行動が変わり、新しい世界が目の前に広がり、ワクワク感が生まれて、やり甲斐、生き甲斐が手に入ります。
やり甲斐・生き甲斐を手に入れるためにも、どんな仕事にもホスピタリティは必要となります。
サービスは、会社側の価値基準・判断基準に元づいて作られた想定のお客様に対して作られたものですが、ホスピタリティは、想定外のお客様にも柔軟に対応する為にお客様の心に寄り添った行動が求められます。
その為にも、ホスピタリティの基本となる心の筋力を鍛え、感性を磨く必要があります。
ホスピタリティを行うためには、お客様(相手)一人ひとりの心に寄り添い、そこから感じたお客様が心からやってもらいたいこと(ニーズ)を察します。
ホスピタリティを身に付ける為には、心の筋力を鍛えて、感性を高める必要があるので、一人ひとりの個性に合わせて、プラスの部分(強み・得意な部分)をトコトン鍛える必要があります。
鍛える事で成功体験が増し、自信を持つことが出来て、やる気・モチベーションが上がり、自主性・自発的な行動が出来るようになります。
ホスピタリティを身に付ける事で、お客様の心が求めているニーズを察して、言葉や行動でさり気なく表現することで、無意識にお客様が心から喜び、心からの「ありがとう」をもらえることで、自分も心から喜び・幸せを感じることが出来ます。
そして、お客様(相手)が心から喜ぶ為に「もっとやってみよう」、「次は、何をやろう?」、「どんな事が喜ばれるだろう?」という気持ちが生まれてきます。
その気持ちが生まれることにより、想像力が高まり、感性が高まり、ワクワク感が高まります。
その結果、パラダイムシフトが起こり、今まで見たこともない風景を見ることで、意識が変わり、行動が変わり、新しい世界が目の前に広がり、やり甲斐、生き甲斐が生まれます。
ホスピタリティによる自己成長は、ワクワク感と楽しさと幸せ感に満ちています。
ただし、一緒に働く仲間、会社の協力が必要不可欠となります。
特に会社の協力では、組織のリーダーが、社員の幸せを第一に考える、強い想い・信念、決断力・行動力が求められます。
そして、会社の信念・理念とも言える共通言語(クレド)の本質を従業員にしっかりと伝え、理解してもらう必要があります。
従業員一人ひとりには、自分のセンターピンを明確にすることを求められます。
一人ひとりのセンターピンがしっかりしていると、同僚との密度の高いコミュニケーションをすることで、お互いの大切にしている事を知る事が出来、お互いを尊重し、認め合う関係が生まれます。
また、組織のセンターピンともいえる理念が、その組織の「らしさ」を形作り、従業員に対して、「あなたは、この組織のセンターピン(らしさ)を受け入れますか?」という問いかけに対して、受け入れる選択をした従業員は、組織とベクトルが合う事で、やり甲斐と生き甲斐を感じながら仕事をすることが出来るようになります。
会社組織にホスピタリティが根付くためには、会社と従業員の想いが重なる必要があります。
また、自分のセンターピンを自覚していることで、自分が提供する価値によって、社会にどのように貢献できるかを考えることが出来ますが、自分のセンターピンに集中しすぎると、お客様(相手)が見えなくなってしまう事があるので、客観的に見てくれる人が必要になります。
ホスピタリティに必要な「心の筋力と感性」。
心の筋力は、いろいろな負荷(目標設定)をかけ、心の筋力・しなやかさを鍛える事で、ぽきっと折れることもなく、お客様のニーズに柔軟に対応出来るようになります。
ただし、負荷のかけすぎに気を付けないとぽきっと折れてしまう可能性もあるので、負荷をかける程度を調整する必要があります。
適度な負荷を知る為にも、相手と密度の濃いコミュニケーションを行う必要があります。
感性を鍛える身近な方法としては、相手から「ありがとう」と言ってもらうことです。
相手から、「ありがとう」と言ってもらうためには、五感を研ぎ澄まし、相手の行動や言葉、雰囲気などいろいろな事を気を付けて見ることが必要となります。
その為にも、五感を研ぎ澄まして、感覚を高める必要があります。
それが、感性を磨き高めることに繋がります。
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