物流業務を委託するべきか?

物流業務をすべて物流企業へ委託するべきかに対する疑問と私の考えを記事にしてみました。

京セラの物流コスト改革の記事を読んで。

https://lnkd.in/gDGPt8r5


やっぱり、優秀な人材が揃っていて、リーダーシップを発揮できる組織は強い。

多くのメーカーは、物流業務は、3PLの物流企業へ業務委託をしていますが、それが絶対に良いと言うわけではありません。

これは、請け負っている物流企業で、働いてきた現場の人間化だからこそ言いますが、自社でやった方が、効率も上がり、メリットも多いと言うのが私の持論です。

とくに在庫管理の業務は、絶対に自社で行うべきです。
最近は、WMSシステムなどで可視化され、リモートでも在庫状況を確認できるから問題ないと考えるかもしれませんが、在庫差異は多かれ少なかれ起きます。

なにより、現物を見ずして、在庫の状況は分からないものです。
とくに長期保存されている在庫は、忘れ去られている可能性が高いです。

在庫は、会社の財産でもあり、借金です。
その在庫を放置していては、いつまで経っても資金を回収できません。

荷主、メーカーは、物流企業だからといって、必ずしも、物流の知識が豊富と言うわけではない事を知っておくべきです。

試しに、請負先の物流企業の現場リーダーや管理職に、物流の資格は、何を持っているか聞いてみるとよいと思います。

また、現場作業者の多くは、パート、派遣社員、ギガワーカーがほとんどです。
その点においても、別段、物流のプロとは言えません。
同じ作業を長年やっている物流の経験者というべきでしょう。

記事に「協力的でない、研究しようとしない会社はお断りし、もっと協力をしてくれるところと話し合いを重ねていったのです」とあるように、請負先は慎重に精査するべきです。

大手の荷主・メーカーの物流業務を請け負っているから、実績と信用があるというのは、単なる思い込みに過ぎません。

もちろん、規模が大きい物流会社は、それなりの対応はできます。
できますが、自社にとって、メリットのある物流改善を提案してくれるかは別問題です。

メーカー・荷主からの要望をYESマンのように受け入れるだけでは、プロの物流企業としては駄目だと思います。

場合によっては、論理的に反論や逆提案をする物流企業でなくては、メーカー・荷主にとって、プロの物流企業に委託しているメリットがありません。

2024年物流問題により、メーカー・荷主には、物流統括管理者の設置が義務付けされます。


これにより、メーカーや荷主側も、物流に関して本気で考える時期ではないかと思うのです。

では、自社物流を持つ強みは、なんでしょうか?

最大の強みは、在庫管理コントロールの主導を握れることだと考えます。

これがどんなに重要なことか、分かる人には分かると思います。

在庫とは、会社にとって財産でもあり、借金です。
その管理を他社に任せていいのでしょうか?

私は、多くの倉庫で働いてきましたし、物流業務を委託されている倉庫現場で働いてきました。
その中で1番感じたことは、在庫管理のいい加減さと言うか、甘さです。

その甘さが、在庫差異を生み、商品の破損を出しています。

もちろん、それだけはありません。

在庫管理を他社に任せることで、多くの在庫を持っているという認識が薄くなってしまいます。

最近は、クラウドデーターにより、事務所に居ながらパソコンで在庫数を簡単に確認をすることが出来ます。

ただ、数値で表示されるのと、実際に倉庫内に詰め込まれた商品を見るのとでは、まったく違います。

また、商品の破損や外装箱の劣化にも気づけず、対応が遅れる場合もあります。

にも関わらず、多くのメーカーや荷主は、物流業務を3PLの物流会社に丸投げをしているのです。

これでいいのでしょうか?

在庫とは、会社に利益をもたらし、運転資金にするものです。

ところが、2024年物流問題で状況が変わってきました。

メディアでは、荷物が運べなくなると騒ぎ、共同物流や輸送ルートの見直しに注目が集まっています。

ただ、在庫管理に関しては、まったく話題になりません。

荷物さえ、運べれば物流問題は解決という認識なんでしょう。

なので、物流業務は請負企業に依存し続けています。
なぜ、依存をするのか?

物流業務は、誰にでもできる業務で、利益を生みづらい事業という認識があるからです。

利益を生みづらいかもしれませんが、利益を失う、ドブに捨てる可能性を波乱でいるのです。

そして、物流業務の最適化は、企業のビジネスモデルの全体最適には必要不可欠です。

なぜなら、製造と販売を繋げているのは物流だからです。

商品を作っても、きちんと保管できなくては意味がありません。

お客様の注文を取ってきても、注文通りに発送できなければ、クレームになり、売り上げが上がらず、利益が出ません。

物流業務無くして、ビジネスは成り立たないのです。

なので、物流業務の最適化は必要不可欠であり、製造・販売と連携をする事で全体の最適化をすることが出来るのです。

それでも、物流業務を他社にすべて委託しますか?

と問いたいです。


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