餅は餅屋と言う単純な基準で、倉庫業務の請け負い先を決めていませんか?
「餅は餅屋」と言いますが、良い餅を食べたいのであれば、
多少高くても良い餅屋に頼む必要があります。
多くの人が知らないと思いますが、大手企業の倉庫部門は、
倉庫業務を請け負う会社に任せている場合が多くあります。
求人票などを見ると分かると思うのですが、
「大手企業の社内の仕事の為、安定しています。」と書かれている場合は、
大手企業の社内業務を請け負っている請負業者が求人を出しているか、
派遣会社が求人を出している場合がほとんどです。
大手企業は、倉庫業務を請け負い会社は、
倉庫業務の専門家と言う位置づけで請け負い会社に業務を任せているのですが、
業務を任されている請け負い会社は、それほどレベルは高くない場合が多々あります。
もちろん、契約料が高い請け負い会社であればあるほど、
レベルは高くなっていきますが、
採算が合わない請け負い会社には任せないはずです。
自社で倉庫業務を行うと採算が合わないという理由で、
請け負い会社に任せているのですから。
その実例として、
以前、私が働いていた航空貨物を扱う某有名企業の話です。
私が働いていた職場は、空港の隣にある貨物地区にあり、
空港内へ運び入れる前段階に行う荷物の組み付けや検品作業を行なっていました。
倉庫業務を請け負っていた会社は、
航空貨物を専門に扱う会社と普通の荷物を扱う運送会社の2社ありました。
私は、後者の普通の運送会社で働いていたのですが、
ある時期を境にもう1社の方はいなくなりました。
噂に聞くと、
契約料が合わないといことで、契約の延長をしなかったそうです。
「餅は餅屋」と言いますが、良い餅を食べたいのであれば、
多少高くても良い餅屋に頼む必要があります。
ただし、オーバークオリティーである必要はないと思います。
要は、倉庫業務にどのレベルのものを求めるかなのです。
とはいえ、
倉庫業務は、在庫を持つ会社や流通を活用する会社は肝心要の部分。
倉庫業務なんて
「単純作業だから、誰でも出来るだろ」、という思い込みは捨ててください。
安易に考えると、業績に悪影響を与えます。
倉庫業務を安易に考えた結果、
私が、以前働いていた会社は、
約58億円という負債を抱えて倒産しました。
当時、私は、倉庫業務を行なっていたので、
現物を見て、
在庫を把握していましたので在庫過多という印象がかなりありました。
その結果、
利益は出ていても、運転資金が無くなり、倒産するという事態になったのです。
その事から、
在庫を扱う倉庫業務を軽く見ていると痛い目に合うことを実体験から分かっています。
倉庫業務は、
会社の資産の一部を預かる部署という位置付けだと私は考えます。
だからこそ、
倉庫業務は、自社運営か、
レベルに高い請け負い先を慎重に選ぶ必要があるのです。