現場リーダーの視座を上げる必要性を感じていますか?
リーダーは、多くの視点を持つ、
視野を広げる必要があると言われます。
ただ、これは一般の作業者に対しても必要なことです。
なぜなら、
多くの視点を持ったり、視野を広げることによって、
仕事に柔軟性が生まれ、発想の転換ができるからです。
その結果、現場の改善が行われたり、
生産性をアップすることができます。
なので、リーダーは、
その一歩先を行く必要があります。
それが視座を上げる、
視座を高めると言うことなのです。
視座を上げる、視座を高めると言う事は、
「一つ上の立場で
物事を見る、物事を考える」事なのです。
視座、視点、視野の違いを簡単に言うと
「視座」は「見る立場」
「視点」は「見ているところ」
「視野」は「見る範囲」
となります。
今まで、いろいろな倉庫で働いてきましたが、
視座を上げて、指導をしたり、
行動をしているリーダーには、
残念ながら、私は目にかかった事がありません。
もちろん、形だけのリーダーはいました。
ただ、形だけなので、指導力が伴わないのです。
例えば、
「こんな仕事をしていて、
あなたに会社がお金を払う必要があるのか、
もっとしっかり仕事をしろ」
と言うだけで、アドバイスや指導はしないのです。
逆に言うと、そのリーダーにも、
どうすればいいか答えが分かっていないとも言えます。
もし、答えが分かっているのであれば、
具体的なアドバイスや質問をして
進むべき道筋を示すはずです。
それができないと言う事は、
そのリーダーにも、自分なりの明確で、
具体的な答えを持っていないと言うことを意味しています。
視座を上げる、視座を高めると言う事は、
今の立場では必要がないと思われる
知識やスキルを学び、身に付ける必要があります。
ただ、倉庫場作業者に対しては、
人材育成を積極的に行わない傾向にありました。
その為、倉庫現場のリーダーは、
視座を上げる、高めるだけでなく、
視野を広げる、多くの視点を持つと言うことに対しても、
積極的に行わない傾向があります。
その大きな理由として、
新しいことを学んだり、スキルを身に付けなくても、
仕事に影響がなく、昇進も関係がない
と言う安心安全な立場だからです。
本来であれば、
そういった安心安全な立場を与えてはいけないのです。
リーダーだからこそ、
向上心を持ち、学習意欲を高め、
自己成長をする必要があるのです。
少し考えてみてください。
物流センター長と同じモノの見方をし、
考え方か出来る現場のリーダーがいたら、どうでしょうか?
センター長にとって、
これほど心強く、楽な事はないはずです。
現場を知っているからこそ、
荷主や顧客に対して、有益な改善提案が出来るのです。
そして、その改善提案には、
現場の人間からの提案という説得力が加味されます。
最近では、荷主や顧客も物流に関する事は、
様々な情報サイトを使って学んでいます。
なので、
一般的な知識による改善提案では、
相手には何も響かないんです。
だからこそ、
現場の人間の知恵を加味した
改善提案を伝える必要があります。
知恵は、知識と違って、
情報サイトで調べることができません。
なぜなら、知識は汎用的なものですが、
知恵を加味した改善提案は、それぞれの現状に合わせ、
作業者一人ひとりの
経験・知識・スキルから創り出されたものなので、
唯一無二のものなのです。
そのため、情報サイトに乗せたとしても、
多くの場合は、活用できないことが多くあります。
だからこそ、価値があり、
荷主や顧客に響くのです。
では、どうやって視座を上げる、高めればいいのか?
これは、私の経験ですが、
一流と呼ばれる経営者の書籍を読み、
講演会で話を聴き、
どんな考え、価値観で判断、行動をしてきたかを
自分の中にインプットをするのです。
まずは、そこからです。
私が一番影響を受けているのが、
リッツ・カールトンホテル元日本支社長である
高野 登氏です。
高野さんとは、
10年前ほど、高野さんの講演会に参加したことをきっかけに
SNSであるFacebookを通じて、
細く長く、今でも交流をさせてもらっています。
高野さんからは、
本当にいろいろな事を学ばさせてもらいました。
高野さんほどの人であっても、
今でも向上心を失わず、
今でも、様々な事を学んでいるのです。
そういった姿勢を間近に感じるだけでも、
良い刺激になります。
重要なのは、
自分には無い、高い次元の視点や考え方、
発想力、想像力を与えてくれる
メンターの存在なのです。
なので、
視座を上げる、高める為には、
一流と呼ばれる人物を
メンターとして持つ必要があります。