作業者教育指導にコーチング導入の必要性を
SL理論をもとに説明をしていきたいと思います。
SL理論では
「指示→コーチング→支援→委託」と言うプロセスで、
人材から人財へ成長させていきます。

ところが、倉庫現場の教育指導の多くは、
「指示→支援・委託」と言うプロセスになってしまっています。

その為、人材から人財へ育成する為に
1番重要な「指示→コーチン→支援」と言うプロセスが欠落しているのです。
特にコーチングの部分は、
自分で考え、答えを出す為の問いを生み出したり、
仕事を効率良く行う為の独自のフレームワークを構築する為には必要です。
この過程を省くと言う事は、
自分で考え、独自の答えを導き出す訓練をしていと言えます。
その為、答えが無く、終わりがない
生産性アップや改善対策を考える事が難しくもあります。
なぜなら、生産性アップや改善対策の為に何を変えずに、
何を変えるかを考える事が出来ないからです。
生産性アップや改善や改革を行うと言う事は、
決められた事を変える事になります。
それは、
言い換えると現状の環境や状態に疑問を持つと言う事なのです。
現状の環境や状態に疑問を持たない限り、
何も変える事は出来ません。
その為には、さまざまな立場による視点や考え方が必要になります。
それらを1人で学び得る事は難しくもあります。
だからこそ、コーチによるコーチングが必要となってきます。
倉庫現場や物流の経験や知見を持っている人ほど、
質問や指摘をピンポイントで行う事が出来ます。
ただ、倉庫現場作業者でコーチングを学ぶ人は通常はいません。
なぜなら、倉庫の仕事には、無駄、無益、必要がない、
メリットがないと思われ続けてきたからです。
その為、倉庫現場の教育指導は、
コーチングによる育成は行われてきませんでした。
なので、
どうしても、指示→支援・委託に移行してしまうのです。
とは言え、作業者の教育指導にコーチングを導入するには、
抵抗や疑問があると思います。
コーチングによる教育指導が導入する事による
メリット10項目あります。
1:仕事に対して自信が持てる
2:成功フレームワークを構築できる
3:仕事に対して目的意識を持てる
4:仕事を自分事と捉える事が出来る
5:毎日の仕事に対して張り合いが持てる
6:自発性・主体性が生まれる
7:内省的になる
8:思考の柔軟性が高まる
9:自己成長が出来る
10:可能性が広がる
これらの10項目が、
倉庫現場作業者リーダーが求められている
7項目に対してもメリットがあります。
倉庫現場作業者リーダーが求められている7項目とは、
1:生産性アップ
2:安全対策
3:改善・改革・提案
4:時間管理
5:計画性
6:実行力
7:指導力
と定義します。
この7項目を実行必要3項目に分類しますと
1〜3は、将来のビジョン
倉庫現場の理想の状況・環境を示します。
4・5が、目標・行動プラン
理想の環境・状況を実現する為の方向性を示します。
6・7が、リーダーシップ
理想の環境・状況を実現する為に従業員に対して、
方向性・行動指針を示し、先導します。

となります。
将来のビジョン無くして、目標・行動プランは作る事が出来ません。
また、目標・行動プラン無くして、将来への道筋を示す事が出来ません。
そして、将来のビジョンを実現する為には、多くの仲間(従業員)の協力が必要です。
この様に1〜7の項目は、点ではなく、線で繋がっているのです。
なので、どの項目が欠けてもダメなのです。
これらの関係性を表にしますと

この表が示す通り、コーチングは作業者教育指導には欠かせないものなのです。
特に作業者リーダーの成長・育成には、必要不可欠なプロセスの一つです。
指導育成にコーチングを導入する事による最大のメリットは、
自分で考える力と質問を創り出す力を身に付ける事なのです。
自分で考えられない作業者リーダーでは、
現場の生産性アップ・改善・改革・提案をする事は出来ません。
そして、現状に疑問を持ち、
変える為にどうすればいいか、何を変える必要があるかを
自問自答する為にも質問を創り出す事が必要なのです。