現場作業者の人材育成の目的と目標の間違い
現場作業者に対する人材育成を行う必要がある理由として、
社内向きの理由は、
作業効率アップ、ミス・誤出荷防止などがありますが、
それ以上に重要なのが社外向きの理由としては、
顧客満足度の向上や自社のブランド化による
新規の顧客獲得などがあります。
ところが、現状は社内向きの理由ばかりに気を取られて
社外向きの理由を忘れてしまっています。
その為、現場作業者に対しての人材育成は、
作業を覚えさせる段階で終わってしまっています。
その結果、
作業の基本的な事を覚えさせる事を重要視して、
顧客満足度向上の為には、
何が必要なのか、どうする必要があるのか、
新規顧客獲得の為には、どうする必要があるのか
と言った事に対しては、何も行わられていません。
物流の仕事に関して言えば、
現場作業の結果が、お客様の評価に繋がります。
その為、どうしても人材育成の理由が社内向きになって、
人材育成の方向性が変わってしまいます。
人材育成とは、自社を成長・発展させるもののはず。
作業効率アップやミス・誤出荷防止は、
人材育成の目的ではなく、目標なのです。
人材育成の目的は、
あくまでも自社を成長・発展させるもの。
そう考えると、
人材育成の重要性が分かってくるのではないかと思うのです。
自社のブランドイメージは、
どのように作られるのか考えた事があるでしょうか?
食品や衣料品であれば、
商品があるので、イメージしやすいと思いますが、
物流の場合、見た目は、ほとんど変わり映えがありません。
もし、違いがあるとすれば、
扱っている商品や顧客でしょうか。
商品による違いは分かりやすいと思いますが、
顧客による違いと言うものは、信用度に関わってきます。
例えば、
顧客が、中小の世間的に名も知れていない企業ばかりの場合と
誰もが知っている大手企業の場合、明らかにイメージは変わってきます。
大手企業を顧客に持っていると言う事は、
作業品質は、一定レベルを保証しているのと同じです。
何故なら、
それほど大手企業の作業に関しては
厳しいものがあるからです。
大手企業の高い作業品質をクリアーする為には、
現場作業者の人材育成が必要不可欠です。
また、顧客が望むものを提供出来なかった場合は、
契約の打ち切りの可能性もある事でしょう。
なので、社外向けに対しても、
現場作業者の人材育成を行う必要があるのです。