語録

「経営者の語録と言うのは発言した時代背景と、その企業が置かれていた立場が分かっていなければ、本当の意味を理解できない。

断片的な語録集を作れば言葉だけが独り歩きしてしまう。」


と藤澤氏は言う。

全くその通りだと思う。

詳しい背景が分からず、言葉だけを読み砕いても、本質は見えてこないと思う。

宗一郎氏の思想や理念は素晴らしいが、体現出来たのは、藤澤氏の経営手腕があってこそ。
宗一郎氏も、それは十分に分かっているが、語録集を読んでいる人は、どうだろう?

藤澤氏の存在を知っているのと、知っていないのでは、語録を読み砕く深さに違いが出てくると思う。

今回、藤澤氏の書かれている本を読んで、つくづく感じる。

町工場から始まり、世界のホンダになるまで、さまざまな経営危機があっても、驚異的な技術とバイタリティーを持った宗一郎氏、それを支える藤澤氏の経営手腕と先見性があったからこそ乗り越える事ができた。

その歴史が在るからこそ宗一郎氏の語録集には、重さと深さがあり、いまだに本が出るのだと思う。

 

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