企業とは、従業員の強い思いがあって初めて生きてくるのではないかと思う。
目次
- 1 絶版状態だった藤澤武夫氏の「松明は自分の手で」が、一部改訂されて復刻された。
- 2 もともと、藤澤氏について書かれている書籍自体少ない。 ほとんどが、宗一郎氏の書籍の中に少しだけ書いてあるものがほとんど。
- 3 自分が読んだ、藤澤氏に焦点を当てて書いてる書籍は、
- 4 「経営に終わりはない」、「ホンダ神話 Ⅰ・Ⅱ」、「ホンダの原点」、「ホンダを創ったもう一人の創業者」
- 5 の五冊。 そして、今回の「松明は自分の手で」を含めて合計六冊。
- 6 このうち、「ホンダ神話 Ⅰ・Ⅱ」は、本田技研の創業期から発展期までなどを含めたホンダ全体の事を書いているので、藤澤氏についてとは言い難い。
- 7 本の内容は、今まで読んできた書籍には書いていないことも書いてあってすごく面白く、改めて刺激を受けた。
- 8 藤澤氏の言葉である「松明は、自分の手で持て」の意味として、「ホンダ神話 Ⅰ」には、
- 9 「松明は、先頭を行く人にはいいが、後続の人にとっては良いか悪いか分からない。 先頭に行く人に火を消されれば、行先は分からなくなってしまう。 だから、しっかり歩くには、松明は自分で持たなければならない。」
- 10 と書いてある。
- 11 それに対して、今回の書籍には、
- 12 「自動車企業の中には、前を行くものの灯りを頼りに、ついてゆく行き方をする会社もある。 しかし、たとえ小さい松明であろうと、ホンダは自分のつくった松明を自分の手で揚げて、前の人達には関係なく好きな道を歩んで行く企業とする。」
- 13 と書かれてある。
- 14 自分が考えるには、後者の考え方はあって、「たいまつは、自分の手で持て」という言葉があるのだろ思う。 ホンダの新車種のコンセプトには、まさに自分の松明を持ち、自分の道を歩んでいると言う印象を受ける。
- 15 自分の好きな道を照らし出し歩むためには、自分の道は自分で照らしだすのだと言う決意と熱意が必要なのではないかと思う。
- 16 他人の灯りを頼りに歩むなど、自分の人生を他人に委ねていると同じ事。 それもまた、一つの行き方なのかもしれないが、それでは、100パーセント以上の自分を感じることも出す事も出来ない。
- 17 あえて、100パーセント以上と書いたのは、100パーセントと言うのは、あくまでもその時点での能力であって、限界ではないはずと思っているから。
- 18 120パーセントの能力を出す事が出来れば、それ以降は、その能力が100パーセントになり、能力がの底上げがされる。
- 19 それを繰り返す為にも、常に100パーセント以上の自分を目指す必要があると思う。 それは、人によってはプレッシャーになるかもしれないが、それから逃げない為にも強い決意と熱意が必要不可欠なのではないかと思う。
- 20 この本を読んで改めて感じたのが、藤澤氏は、組織作りに力を注いだのではないかと感じる。
- 21 そう感じたのが、下の文章。
- 22 「本田も私も、企業を興す時は面白がってやってしまう方ですが、もしも、これを潰すような芽をつくったら、企業を興す功どころか、かえって社会に害悪を残す事になります。 やらなければ迷惑のかかる人はいないが、やる以上、迷惑がかからないようにするにはどうあるべきかというところまで考えて組織を作らない限り、創業者の意味はない、と言うのが今の私たちの考え方であったわけです。」
- 23 「私は、仕事を片付けるとき、あとでそれが癌にならないよう、多少手荒な事があっても、将来の事を第一にいつも考えていた。 この年(昭和29年の経営危機)の事もそうです。 企業には良い事も悪いこともあるので、禍を転じて福となす、その橋を見つけ出す事が経営者。」
- 24 創業当初は、運転資金の資金繰りに奔走し、販売網の拡張に奔走していたが、ある程度、会社が軌道に乗りだしたら、宗一郎氏と藤澤氏が抜けた後の組織をどうするか、考えだしている。
- 25 その答えが、以前にも書いたが研究所の独立であり、エキスパート制度。 研究所の独立は、周囲の反対を押しのけて実行し、エキスパート制度も15年という年月をかけ、生みだしている。
- 26 会社にとって、組織がどれほど大事なものか、組織構成によって会社の運営、成長にどれほど影響があるか知っていたからこそ、先日のセミナーで聴いた小企業に組織がつくられていないことには納得がいかなかった。
- 27 経営の素人の自分が考える会社組織とは、従業員の能力を伸ばし、モチベーションを上げるものではなくてはならないと思う。 そこにこそ、経営者の手腕が問われるのではないかと思う。
- 28 藤澤氏は、常々、企業はアートだと言っていたが、その意味がいまいち分からなかったが、今回の本には、
- 29 「私は、企業というものはリズミカルであり、美的なものでなければならないとつねづね思っている。 企業に芸術がなければ、それは企業にならない。 と言うのは、みんなの心に訴えるものは、新しい詩であり、音楽であり、絵であり、芸術的なものである。 企業の中に、それがなければ人は無味乾燥になってしまう。 だから、そのリズミカルなもの、あるいは美しさといった事で、人の心を感動させるものが、ちょくちょくなければいけないと思っていますね。」
- 30 と書かれてあって、やっと意味がわかった。 多趣味な藤澤氏らしい表現ではないかと思う。
- 31 この文章を読んで、企業とは、従業員の強い思いがあって初めて生きてくるのではないかと思う。 だからこそ、企業は人だと言うのではないかと思ったりする。
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絶版状態だった藤澤武夫氏の「松明は自分の手で」が、一部改訂されて復刻された。
もともと、藤澤氏について書かれている書籍自体少ない。
ほとんどが、宗一郎氏の書籍の中に少しだけ書いてあるものがほとんど。
自分が読んだ、藤澤氏に焦点を当てて書いてる書籍は、
「経営に終わりはない」、「ホンダ神話 Ⅰ・Ⅱ」、「ホンダの原点」、「ホンダを創ったもう一人の創業者」
の五冊。
そして、今回の「松明は自分の手で」を含めて合計六冊。
このうち、「ホンダ神話 Ⅰ・Ⅱ」は、本田技研の創業期から発展期までなどを含めたホンダ全体の事を書いているので、藤澤氏についてとは言い難い。
本の内容は、今まで読んできた書籍には書いていないことも書いてあってすごく面白く、改めて刺激を受けた。
藤澤氏の言葉である「松明は、自分の手で持て」の意味として、「ホンダ神話 Ⅰ」には、
「松明は、先頭を行く人にはいいが、後続の人にとっては良いか悪いか分からない。
先頭に行く人に火を消されれば、行先は分からなくなってしまう。
だから、しっかり歩くには、松明は自分で持たなければならない。」
と書いてある。
それに対して、今回の書籍には、
「自動車企業の中には、前を行くものの灯りを頼りに、ついてゆく行き方をする会社もある。
しかし、たとえ小さい松明であろうと、ホンダは自分のつくった松明を自分の手で揚げて、前の人達には関係なく好きな道を歩んで行く企業とする。」
と書かれてある。
自分が考えるには、後者の考え方はあって、「たいまつは、自分の手で持て」という言葉があるのだろ思う。
ホンダの新車種のコンセプトには、まさに自分の松明を持ち、自分の道を歩んでいると言う印象を受ける。
自分の好きな道を照らし出し歩むためには、自分の道は自分で照らしだすのだと言う決意と熱意が必要なのではないかと思う。
他人の灯りを頼りに歩むなど、自分の人生を他人に委ねていると同じ事。
それもまた、一つの行き方なのかもしれないが、それでは、100パーセント以上の自分を感じることも出す事も出来ない。
あえて、100パーセント以上と書いたのは、100パーセントと言うのは、あくまでもその時点での能力であって、限界ではないはずと思っているから。
120パーセントの能力を出す事が出来れば、それ以降は、その能力が100パーセントになり、能力がの底上げがされる。
それを繰り返す為にも、常に100パーセント以上の自分を目指す必要があると思う。
それは、人によってはプレッシャーになるかもしれないが、それから逃げない為にも強い決意と熱意が必要不可欠なのではないかと思う。
この本を読んで改めて感じたのが、藤澤氏は、組織作りに力を注いだのではないかと感じる。
そう感じたのが、下の文章。
「本田も私も、企業を興す時は面白がってやってしまう方ですが、もしも、これを潰すような芽をつくったら、企業を興す功どころか、かえって社会に害悪を残す事になります。
やらなければ迷惑のかかる人はいないが、やる以上、迷惑がかからないようにするにはどうあるべきかというところまで考えて組織を作らない限り、創業者の意味はない、と言うのが今の私たちの考え方であったわけです。」
「私は、仕事を片付けるとき、あとでそれが癌にならないよう、多少手荒な事があっても、将来の事を第一にいつも考えていた。
この年(昭和29年の経営危機)の事もそうです。
企業には良い事も悪いこともあるので、禍を転じて福となす、その橋を見つけ出す事が経営者。」
創業当初は、運転資金の資金繰りに奔走し、販売網の拡張に奔走していたが、ある程度、会社が軌道に乗りだしたら、宗一郎氏と藤澤氏が抜けた後の組織をどうするか、考えだしている。
その答えが、以前にも書いたが研究所の独立であり、エキスパート制度。
研究所の独立は、周囲の反対を押しのけて実行し、エキスパート制度も15年という年月をかけ、生みだしている。
会社にとって、組織がどれほど大事なものか、組織構成によって会社の運営、成長にどれほど影響があるか知っていたからこそ、先日のセミナーで聴いた小企業に組織がつくられていないことには納得がいかなかった。
経営の素人の自分が考える会社組織とは、従業員の能力を伸ばし、モチベーションを上げるものではなくてはならないと思う。
そこにこそ、経営者の手腕が問われるのではないかと思う。
藤澤氏は、常々、企業はアートだと言っていたが、その意味がいまいち分からなかったが、今回の本には、
「私は、企業というものはリズミカルであり、美的なものでなければならないとつねづね思っている。
企業に芸術がなければ、それは企業にならない。
と言うのは、みんなの心に訴えるものは、新しい詩であり、音楽であり、絵であり、芸術的なものである。
企業の中に、それがなければ人は無味乾燥になってしまう。
だから、そのリズミカルなもの、あるいは美しさといった事で、人の心を感動させるものが、ちょくちょくなければいけないと思っていますね。」
と書かれてあって、やっと意味がわかった。
多趣味な藤澤氏らしい表現ではないかと思う。
この文章を読んで、企業とは、従業員の強い思いがあって初めて生きてくるのではないかと思う。
だからこそ、企業は人だと言うのではないかと思ったりする。
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