「本田宗一郎の実践創造術」を読んで。

 

本田宗一郎氏が、人間として魅力的であり、器が大きい事は誰でも認めている。

そして、良くも悪くも、個性が強い事も誰もが認めるところだと思う。

そして、藤澤氏も負けず劣らず、個性が強い。

 

普通に考えると個性の強い二人が、25年もコンビを組んで仕事をするなど考えられないだろう。

だが、人間の器の大きさを見せつけられたらどうだろうか?

 

藤澤氏は、宗一郎氏の器の大きさを見せつけられたからこそ、何度も衝突してもなお、コンビを組んでこれたのではないだとうか。

 

宗一郎氏の器の大きさを表した出来事で「外国バイヤーの入れ歯事件」がある。

 

アメリカ人のバイヤーが、ホンダのバイクを輸入し、ホンダブランドとして販売したいと言う申し出に対し、宗一郎氏も藤澤氏も、またとないチャンスとばかりに、盛大な接待を行った。

 

その際、お酒を飲み過ぎた相手が、気分を悪くしてしまい洗面器に嘔吐してしまい、その時に入れ歯も一緒に吐いてしまったが、それに気が付かなかった仲居が、吐いたものと一緒に入れ歯までトイレに捨ててしまった。

 

それを聞いた宗一郎氏は、便器に腕を突っ込んで入れ歯を探し当て、見事に取り出した。

(まだ、時代が汲み取り式のトイレだからこそ出来た事でもあるが。)

 

そして、入れ歯を洗った宗一郎氏は、その入れ歯を自分の口に入れて部屋を回って踊ったと言う。

それを見た藤澤氏は、

 

「こいつは、いったい何と言う男だ! と、その時は心底から思いました。

感心したと言うよりも圧倒された。

いやあ、もう参った。 参りましたと。

男、本田宗一郎ここにあり、やっぱり、わたしの選択に間違いなかった。

わたしは、一生をこいつにかけ、こいつとともに生きていこう、働こうと決めたんです。

この男と心中すると、そう決心した時でもありましたね。」

 

と後年述懐している。

この出来事が、藤澤氏を本田かぶれした事は間違いないと思う。

 

そして、この出来事は、常にお客様を大切にすると言う宗一郎氏の理念の表れではないだろうか。

本来、仲居のミスであり、店側のミスであるにも関わらず、自らで拾いだす。

これを、無意識で行ってしまう事にこそ、宗一郎氏の器の大きさを表しているのではないかと思う。

 

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