鳥・虫・魚
「美容院と1000円カットでは、どちらが儲かるか?」と言う本に、経営者の視点について、「鳥の目、虫の目、魚の目」と言うのが書かれてあった。
「鳥は、空高く飛び、大づかみに地上を俯瞰する。
虫は、地面を這い回り詳細を観察する。
魚は、水の流れの先がどこへ行くかを読み、突然の変化や異常点を見過ごさない。」
「鳥は、森の中で迷う事はない。森全体を見渡せるからだ。
会社の規模がどれだけ大きくなろうとも、どれだけ複雑な活動をしていようとも、経営者は全体を大づかみに出来なくてはならない。」
「虫の目は、現場に密着して詳細を見る目だ。」
「魚の目は、会社の現状をリアルタイムでつかみ、流れの先を読み、突然の変化や異常点を見過ごさない視点の事だ。」
また、「よき経営者の姿」と言う本には、
「魚の目で見るとは、潮の流れに従って動く魚のように、流れの先がどこへ行くかを読むために、その時々の小さな変化や大きな流れに目をこらして、ものを見、また考えること」
とも書かれている。
この「鳥の目、虫の目、魚の目」についてを読んだ時に、藤澤氏が新任取締役に経営者としての心得として、
「経営者とは、三歩先を読み、二歩先を語り、一歩先を照らすものだ。」
と言う言葉が繋がった。
一見、違うように見える言葉でも、経営者視点と言う点に関して、根底にあるモノは同じではないかと思う。
「三歩先を読む」と「魚の目」は、時代の変化、流行の流れを知る事により、その時々の変化に迅速に対応し、常に先手を取ってチャンスを逃さず、万物流転の掟にとらわれない為に、成長・発展を続けるために必要な目であるのではないかと思う。
「二歩先を語る」と「鳥の目」は、会社全体の状況・環境、従業員のモチベージョン、そして、その業界の景気や競争相手の動向、世界的な社会全体の景気などを俯瞰する事で、初めて、会社の短期・中期的な経営方針を語るが出来るので、その為に必要な目ではないかと思う。
「一歩先を照らす」と「虫の目」は、現場レベルの視点に立ち、現場の問題点・課題を洗い出し、いかに効率を上げ、無駄を失くし、付加価値がない事柄を失くす為には、どうするべきかを照らす為に必要な目ではないかと思う。
こう言った視点は、企業の経営者だけの視点ではないと思う。
人が、自分の人生を考えた上で、こう言った視点は必要だと思う。
コーチングで言えば、
「目的出し、目標出し、行動出し。」
にあたるのではないかと思う。
自分だけの人生の目的を出さなくては、本当に望んでいる目標も出せず、目標が出せなければ、どのような行動を起こせばよいか判らない。
経営者として、自らの人生のプロデュースに成功している人は、会社のプロデュースにも成功しているのではないかと思う。
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