イソップ童話「ガチョウと金の卵」から考える成果の出し方 (前編)
成果を出し続ける為に必要なのは、
健康維持管理であり、継続的な成長なのです。
イソップ童話の「ガチョウと金の卵」を
題材としてお伝えします。
「ガチョウと金の卵」のお話は、
知っている人は知っている話です。
簡単に説明すると、
ある農夫が飼っていたガチョウが、
毎日、一個ずつ金の卵を生み出しました。
農夫は、
その金の卵のおかげで、お金持ちになり、
なに不自由のない生活を手に入れることが出来ました。
ただ、
毎日、1個ずつしか生まない事に対して苛立ち、
1度に多くの金の卵を手に入れようと、
ガチョウのお腹を裂いてしまいました。
ところが、お腹の中は普通のガチョウと同じでした。
その結果、
ガチョウを殺してしまい、金の卵を手に入れるどころか、
二度と金の卵を手に入れることが出来なくなってしまいました。
これを現代的に表現すれば、
犬猫などの悪質ブリーダーです。
高く売れる種類の犬猫の子犬・仔猫を産ませる為に、
母親となる親犬・親猫に、悪列な環境で飼育し、
不健康な状態で、子犬・仔猫を産ませるだけ産ませて、
産めなくなったら、物を捨てるように廃棄処分。
正直、
イソップ童話の「ガチョウと金の卵」よりも
悪質極まりないです。
書籍「7つの習慣」では、
“金の卵=成果”
“ガチョウ=成果を生み出す能力”
と示しています。
現代版に置き換えると
“仔犬・仔猫=成果”
“親犬・親猫=成果を生み出す能力”
となります。
仔犬・仔猫を
成果と表現するのには抵抗がありますが、
親犬・親猫が、頑張って、頑張って産んだのですから、
気高く価値のある結果だと思います。
では、会社組織に当てはめると
どうなるでしょうか?
今の会社組織は、
人件費が安く、会社都合でいつでも人員整理ができる
派遣社員・アルバイト・パートを多用し成長してきています。
言ってみれば、
手っ取り早く成果(金の卵)を手に入れているに過ぎません。
しかも、正社員よりも安い報酬で。
ただ、
派遣社員やアルバイト・パートは、
今の職場より報酬が高かったり、環境の良い場所があれば、
すぐにでも移ってしまう可能背があります。
そこが、
ガチョウや親犬・親猫と違うところです。
ガチョウや親犬・親猫は、
逃げたくても逃げる事が出来ません。
ところが、人間は違います。
人間は、
自分の頭で考え、行動する自由があります。
その結果、会社は金の卵を簡単に失うのです。
その事は、経営者である会社のトップより、
中間管理職である人達の方が実感している事でしょう。
働き手が定着しないという事は、
いつも仕事を教えている状態になります。
言ってみれば、
いつもガチョウや親犬・親猫を育てている状態なのです。
そんな事では、
金の卵を手に入れる事が出来ないばかりか、
育てている人が疲弊していきます。
それが意味することは1つだけです。
それは、成長の鈍化による業績の悪化です。
いつまでも、初歩的な事を教えていては、
仕事の生産性や効率が高まらず、
残業や仕事に対するストレスが増え、
モチベーションの低下を招いてしまいます。
先ほども伝えましたが、
金の卵は結果であり、
金の卵を生み出すガチョウは、
成果を生み出す能力なのです。
成果を生み出す能力を高める為には、
根気強く、教え、育てる必要があります。
その為にも、
辞めずに長く働いてもらう必要があります。
短期的な成果を求めるのであれば、
派遣社員やアルバイト・パートに頼るのもいいでしょう。
ただ、
会社の継続・成長・発展の為に必要なのは、
金の卵(成果)ではなく、
金の卵を生み落とすガチョウの健康維持と継続的な成長なのです。