運送内容の見直しに関する提言パート1inホワイト物流

「ホワイト物流」推進運動内に書かれている推奨項目において、
倉庫業務関係する個所を抜粋して、
私の20年以上の倉庫現場経験からの問題点・課題点の提言。

A:運送内容の見直し
 1:課題点物流の改善提案と協力
 2:予約受付システムの導入
 3:パレット等の活用
 4:発荷主からの入出荷情報等

物流の改善提案と協力
課題
・倉庫作業者の知識不足
・経験不足による現場力の低下
・改善提案力の低下
・人材育成不足

倉庫現場の作業者は、
パートやアルバイトが多く、
物流知識や経験が浅い場合が多いです。

そして、社員と言えども、
倉庫作業者は転職者が多い為、
パートやアルバイトと
同等レベルの作業しか
出来ない場合も多々あります。

また、
5年以上倉庫作業を経験したという作業者であっても、
どのような状況の倉庫で働いたかによって、
視点や行動、考え方、仕事に対する姿勢が変わってきます。

例えば、
フォークリフトのみの
倉庫現場でしか働いた事がない作業者が、
台車を使ってピッキンする
作業者がいる倉庫現場で働いたら、
どうなるでしょうか?

もちろん、この逆のパターンもあります。
フォークリフトがいない倉庫現場で
働いていた作業者が、
フォークリフトがいる倉庫現場で働いたら、
どうなるでしょうか?

お互い、
相手がどの様な動きをするか分からないにも関わらず、
「相手が避けてくれるだろう」、
「止まってくれるだろう」、「気づいているだろ」
という身勝手な予想で動いてしまうのです。

その結果、
フォークリフトと人の接触事故が起こってしまいます。

以前、働いていた倉庫現場でも、
フォークリフトと人の接触事故が実際に起こっています。

倉庫現場の仕事という事で慣れてはいますが、
周りの状況や環境が変わっているのです。

そのことに気づかず、
仕事を行うと労災を起こしてしまうのです。

なので、
様々な状況や環境の倉庫現場で働いていない作業者は、
知識や経験が不足しているともいえます。

そのような倉庫現場作業者に
改善提案を求めても、
適切な改善提案が出来ない事があります。

適切な改善提案をする為には、
倉庫作業の主な作業である受け入れ作業、棚入れ・格納作業、
出荷作業、積み込み作業をそれぞれ単独で考えるのではなく、
倉庫作業を一つの流れとして考える必要があります。

もし、
受け入れ作業、棚入れ・格納作業、出荷作業、
積み込み作業をそれぞれ単独の作業で考えた場合、
どうなるでしょうか?

例えば、
格納作業の効率を考えて、
倉庫内の空いている場所に格納したとします。

ところが、
いざ、出荷作業をしてみたら、
ピック作業がしづらい、
商品の場所が分からないなどにより、
出荷作業の効率は悪くなります。

大学を卒業したばかりで、
倉庫作業経験が半年という新人に
倉庫内の商品の置き場所の
レイアウトを任せらたら、
とんでもないレイアウトを行いました。

置いた時の見た目だけに捉われて、
出荷の為にピッキングの事はまるで考えていない
レイアウトしたのです。

物流倉庫なのに至る所が袋小路になって
通り抜けが出来ないのです。

また、台車すら入れない通路が至る所にあり、
作業効率の低下を招いたのです。

それだけでなく、通路が狭いと言う事で、
フォークリフトと作業者との作業動線が重なり、
危険度も増します。

この新人のレイアウトの目的は、
見た目の良さだけに捉われてしまっていたのです。

結果的に
棚入れ・格納作業、出荷作業という
倉庫の中心的な作業の事は二の次だったのです。

このように受入から出荷積み込み作業までを
1つの流れとして改善案を考えないと
結果的に作業効率が悪くなる場合があります。

ただし、
そのことに気づくためには、
受け入れ作業、棚入れ・格納作業、出荷作業、
積み込み作業を経験する必要があります。

ところが、大きい倉庫になればなるほど、
作業者が多くなればなるほど、
作業は分担制になり、
他の作業の事は経験することができません。

私は、
包装資材製造メーカーの倉庫で働いた時は、
小さい倉庫が3棟、
作業者が3人と少人数であったため、
倉庫作業を一通り経験してきました。

その経験があるからこそ、
倉庫内の一連の作業を
1つの流れとして考えるようになりました。

ホワイト物流促進運動に
参加している企業は、
大手企業が多いため、
作業分担が行われていますが、
人材育成がしっかり行われているので
改善は日々行われているのです。

私が働いたリクシルや豊田自動織機でも
常に改善が行われていました。

そして残念ながら、
倉庫の仕事は、裏方作業であり、
力仕事が中心にも関わらず、
給料が安いため、優秀な人材が入ってきません。

そのため、考え方が固執して、
新しい考え方を学ぶという風土がありません。

その結果、
人材育成は行われず、
見て覚える、やって覚えると言う
教え方が主流です。

そのため、
いつまでもたっても新しい考えは生まれてこず、
知識は増えず、同じことの繰り返しなので、
一定レベル以上の人材は育つことができません。

これらの理由から、
有効な物流の改善提案が行われる作業者がいる
企業は限られてしまっています。

大手企業の倉庫作業者のように
中小企業の倉庫作業者の学習意欲を高める施策を考えない限り
倉庫現場の現場力の向上は望めず、
結果的にトラックドライバーの荷待ちは解消をされないのです。

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